第三十話「来禅高校修学旅行・]」
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「何をしている!さっさと指示に従え!私はこの艦の艦長だぞ!?」
そう言うと艦長は懐から拳銃を取り出し発砲する。幸い銃弾は当たる事は無かったがいきなりの発砲に部下はヒッ、と小さな悲鳴を上げ艦長の指示に従っていく。他の者も同様であり攻撃の準備をしていく。
「雲から抜け次第島の中央部から攻撃を行う!目標を見つけたのならそこを重点的に!最終的には島を無くす勢いでやれ!」
「「「Jawohl!」」」
艦長の怒鳴り声に部下は委縮し指示通りに行動する。
そして雲から出た時、そこには和解した八舞姉妹の姿があった。
「…何よ、あれは」
「同意。空気を読んで欲しいです」
八舞姉妹は突如現れた空中艦、グラーフ・ツェッペリンUを眉をひそめながら呟く。それと同時に後部の主砲からレーザー砲が放たれ二人の近くに着弾する。
「うわっ!」
「…!」
二人は思わず目を瞑りその場から少し離れる。当初は彼女たちを狙った攻撃かと思ったがそうではないらしく空中艦は島へと攻撃を始めた。
「…あのさ弓弦」
「提案。耶?矢」
二人は同時に口を開いた。その事にふたりは一瞬きょとんとするが直ぐにお互いの言いたいことが分かり「ふふ」と笑みを零す。
「やっちゃう?」
「同意。やっちゃいます」
二人はそう言うと耶?矢が左手を、弓弦が右手を差し出し、ピタリと重ねた。
すると二人の霊装が合わさりやがて弓矢の様になる。二人はそれを一緒に構え矢の先を空中艦へと向けた。
そして、
『〈颶風騎士!【天を駆ける者】!!〉』
二人は同時に矢を離した。
瞬間、二人の周囲を今までとは比べ物にならない風が吹き矢は寸分たがわず空中艦に辺り内部機関を矢とそれが発する風圧で破壊しながら貫通し空へと突き抜けた。
そして、止めとも言える一撃を受け空中艦は貫通部分から巨大な爆発を起こし夜空を赤く染め或美島近海へと墜落していった。
ここに、或美島で起きていた全ての戦いは終わりをつげ三つ巴の戦いに今決着が付いたのであった。
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