蒼紅:第十八話 蒼き雷霆(アームドブルー)
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め…」
『GV達に触れないで…!!』
事情を聞こうとするジーノを止めようとシアンが言い切るよりも先にモルフォが傷付いたGV達を護るように不可視の力でジーノを弾いた。
夜が明ける。
蒼き雷霆・ガンヴォルト…紅き雷霆・ソウ…長い夜が明け、ようやく訪れた朝に彼らは何を思うのだろうか?
シアンは、優しくGVに声をかけた。
「大丈夫だよ、GV…私達はずっと…ずっと…GVの味方だから…GVに行きたいところがあるなら、私も一緒に行く…GVはどこに行きたい?」
「…僕は…………」
GVが何かを呟いたようだったが、ジーノはそれを聴き取ることは出来なかった。
遠ざかる彼らの姿を、ただ立ち尽くし、眺めるしかない。
やがて、彼らの姿は立ち昇る朝日の中へと消えていったのであった。
「…………」
テーラは不安そうに空を見上げた。
皇神で最も厄介な存在であった紫電は倒れたことにより、自分の仲間達は遥かに活動しやすくなった。
しかし、それは…。
「(私は…どうすればいいのでしょう…)」
彼らと温かな時間を過ごしすぎたテーラはソウ達のことで苦悩する。
「テーラ…?」
「いえ、何でもありません…ソウ。まずは隠れ家に戻りましょう。必要な物を回収しなくては…私達は恐らく、皇神だけではなくフェザーにも追われることになります」
「…だろうな、フェザーの創設者であるアシモフを殺したんだ。全く…余計なことをしてくれたなあいつは……最後の最後まで頭に来る奴だった…一度も勝たせてくれずに…死ぬとはな…」
「ソウ…あなたも…アシモフのことを…」
「あいつは気に入らない…それだけだ」
行く先をひとまず隠れ家に決めたGV達はそのままゆっくりと前進していくのであった。
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