蒼紅:第十八話 蒼き雷霆(アームドブルー)
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もお前達兄弟と同じ境遇だ。お前ならば分かるだろう?世界は偏見に、差別に満ち溢れている…。力無き無能力者達が、如何に我々を迫害してきたか…能力者と無能力者は、決して相容れることは出来ない……では、滅ぼすしかあるまい?」
「そんなに無能力者に喧嘩を売りたいのなら…1人でやっていろ…!!」
「それにしてもあれは意外だった。初めて会った時はまるで血に飢えたビーストのようだったソウが他者を庇うとはな。どうやら時間の経過で以前のファングを失ってしまったようだ」
「兄さんも人間だ!!兄さんの在り方は昔から変わっていない…無能力者は今でも嫌っているけど、大切な人を守るためなら命を懸けることが出来る人だ!!…お前は僕達の理解者を気取るけど……僕達のことを何も理解してないじゃないか…!!お前は…身勝手な理由で兄さん達を殺そうとした…それだけは…絶対に許さない!迸れ!蒼き雷霆よ!僕の…僕達の怒りを受け取れぇっ!アシモフっ!!」
GVの怒りが第七波動を活性化させるが、紫電との戦いでの疲弊と装備の機能の低下による戦力の差は埋められない。
「…やはり、敵対を止めぬか…兄弟揃ってナンセンスだよ!GV!!」
「GV…頑張って…!!」
シアンはGVの勝利を願うものの、やはりアシモフとの地力の差があるのか徐々にGVは押されていた。
「………このままでは…シアン…歌って下さい…」
「え?」
このままではソウは助からないし、GVもアシモフに敗北してしまう。
ならばシアンの歌…電子の謡精の力でソウとGVの第七波動を高めればと思ったのだ。
「でも…私じゃ…」
「第七波動は意思の力です。あなたが2人を助けたいと強く願えば第七波動は必ず応えてくれます」
「………分かった…」
GVとソウを、自分を助けてくれた人達を助けるために初めてモルフォに頼らずに第七波動の行使をする。
“輪廻”の歌が響き渡り、電子の謡精の精神感応能力によって、GVとソウの第七波動の力を高めていく。
「これは…シアンの…力…?」
「っ…」
「ソウ、落ち着いて…少しずつ体の傷を癒して下さい」
急激な力の高まりに意識を取り戻したソウに第七波動で体の傷を癒すように促す。
「ああ…」
「チィ…させん!!」
雷撃鱗を展開しながらシアン達に突っ込むアシモフ。
歌を妨害しようと言うのだろうが、それをさせてやるほどGVは愚かではない。
「させるか!!」
雷撃鱗を展開してアシモフの雷撃鱗を受けると、アシモフがオーバーヒートを起こし、カゲロウが発動不可になる。
その隙に避雷針を撃ち込んで雷撃を流し込む。
「ぬうう!!」
流石のアシモフもオーバーヒート状態では攻撃を防げないようだ。
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