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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第十七話 天主
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理由で廃棄するような塵共が我が物顔でいる国など滅べばいい…!!」

ソウの脳裏を過ぎるのは研究施設での地獄のような日々。

あの時の怒りと憎しみは今でも忘れていない。

「…僕もかつては被献体で実験によって死にかけたこともある身だ。君の…いや、君達兄弟や研究の過程で潰された能力者達の境遇には同情はするし、理解もする。けど、今は個人的感情で動いている場合ではないんだ。人としての自由を一時的に失ってでもこのプロジェクトはこの国には必要なんだ。」

「ふざけるな…!!これ以上お前達、皇神の思い通りにさせるか!!」

雷撃鱗を展開して一気に距離を詰め、紫電に殴り掛かる。

「特攻かい?無駄だよ…」

しかしソウの拳は電子障壁を素通りし、紫電に叩き込まれる。

「ぐっ!?何…!?」

「攻撃が通っただと…?そうか、電子の謡精の力は紅き雷霆と同じ電子の力…雷撃鱗で電子障壁をクラッキングさせれば…!!」

雷撃鱗を展開した状態で雷撃ショットを放っていく。

電子障壁を雷撃鱗でクラッキングされたことにより、攻撃が紫電に通用している。

特に雷撃鱗の雷撃とショットの同時攻撃に紫電の表情に余裕が消えていく。

「今なら僕達の攻撃も通用するはず…行こう!!」

「はい!!」

GVとテーラも攻撃に加わり、紫電への攻撃は熾烈な物となる。

3対1と言う状況は見ようによっては卑怯に見えるかもしれないが、紫電は電子の謡精の力で強化されており、その気になれば更なる強化も出来る可能性もある。

紫電が次の手を打つ前に早く倒してしまいたいのがソウ達の本音である。

「くっ…3人がかりとはいえ、モルフォの加護を受けた僕がここまで追い詰められるとはね…ならば見るといい…!天が意思、皇の神気!仇なす輩を狩り立てん!!サイコフュージョン!!」

紫電がSPスキルを発動し、3人に四方向からの念動力の光弾が放たれる。

何とか回避に徹したことで四方向からの攻撃は回避できたものの、最後の巨大な弾に3人が飲み込まれた。

「お別れだよ…」

「それはどうだろうな?」

紫電の近くに展開されていた鏡からGV達が飛び出し、GVは雷撃鱗を展開してモルフォの電子障壁を無力化すると、渾身のSPスキルを放つ。

「迸れ!蒼き雷霆よ!!天体の如く揺蕩え雷!是に到る総てを打ち払わん!!ライトニングスフィア!!」

雷球が紫電に炸裂し、一気にダメージを与える。

「うわあああ…!!」

「これでとどめだ!!」

「愛の一撃を受けなさい!!」

ソウのチャージセイバーとテーラの光弾が紫電に直撃し、ダメージを受けすぎた紫電は膝を着く。

紫電にモルフォを使役するだけの力を失ったのかモルフォが消えていく。


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