暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第75話 あれから3日
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く……あ、旨」

「生チョコなんて初めて食べるけど、良いなコレ」

 改めて木箱の蓋を見る。竹鶴ってのはブランド名かな? で、ピュアモルトが製品名で……ふーん。旨いわー、甘いものそこそこだけど、コレは美味しいなって。
 3個目に手を伸ばした時に。

「なぁ響?」

「ん?」

 ふと同じようにチョコを食べてるリュウキが、耳をすませるように、耳に手を当てながら。

「なんか乾いた音するんだけどなにそれ(・・)?」

「ん? 俺には聞こえない……けど……え、それ(・・)?」

 ゴクンと3つ目を食べて、ようやくそれは聞こえた。ピシピシと乾いた音の発生源が俺の中からだと。

「すまんリュウキ。ちょっとあっち向いててもらっていい? あと紙袋貸して?」

「え、あ、うん。はいこれ」

 乾いた音を聞きながら、ゆりかごであの変態博士が言ってた言葉を思い出しながら、紙袋を貰ってよくよく説明を見て、ガクリと項垂れる。このチョコ酒入りじゃないですか、と。

 パキン、と一際高い音がなったと同時に部屋の中に光が奔る。

 つまりですね……。

「おー、何だよ急……に……ぇ?」
 
「落ち着けよリュウキ。まず俺は響だって事を頭に入れてだな……」

「え、あ、なっ……!?」

 狼狽えながら、顔がどんどん真っ赤に

「俺だ俺、響だ。だからちょっと――――」

「っ?!」

 はらりと服がずれ落ち、体を締めていた包帯も下へ落ちる。早い話が上半身丸見えになる訳なんだけど。
 俺はいいんだ別に、男だし見られた所でそれがどうしたって話になるわけで。

 ……ただ問題が一つ。やっちまったなぁって
 
 ひゅばっと音が聞こえたと思ったら、はだけた入院着が上げられ胸元が隠れて、そして。

「女の子なんだから人前でそんな格好しちゃいけません!! 見ちゃってごめんねぇえええ!!」

 真っ赤な顔を覆いながら弾けるように部屋を飛び出ていきました。

 えぇ……彼、年相応に女性が好きなのに、そう言う免疫皆無なんです……ただ、子供相手でもああなるんだというのは初めて知ったわけだけど。

 正直な所、知らないとは言えしゃーないと諦め半分。そして、今のやり取りで一つ気になったことが出来て、確認する為にもう一度上をはだけて……。

 嬉しい誤算を発見することが出来たなぁと。



――sideフェイト――

「え、響目覚めてたの?」

「えぇ、出る前にもう一度顔を見ていこうと覗いた時に」

 病院の駐車場でギンガとそんな会話をしている。今の私のスタイルは執務官服に、少し大きめの鞄を肩に掛けて持ち運んでいる。
 そっか、やっと……って言ったらいけないね。目が覚めたんだ、良かった
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