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森の野生児
第四章

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「モンスターの数は相当で冒険者の数は少ない」
「モンスターの数に比較して」
「それでな」
 だからだというのだ。
「あたし等は星のモンで強いし多くの使役モンスターも手に入った」
「それならですね」
「今一緒に仕事してる人等も助けてくで」
 自分達の仕事をするだけでなくとだ、こう言ってだった。
 マリーメイアは実際にデオリンダと共に他の冒険者達を助けていった、二人の戦闘力だけでなく使役モンスターも総動員してだった。
 冒険者達を助けていく、その中で。
 少年も助けた、少年はかなり強くその必要はないと思われたが念には念を入れてそうした。マリーメイアはこの依頼で獅子奮迅と言える働きをしていった。そして依頼の期間が終わり倒すか引き入れたモンスターの数も依頼主である市役所が出した目標を遥かに超えていた。だがマリーメイアはこれに満足せずに。
 少年と司祭に今度は連合軍の募集課の者で有望な人材を探して依頼に参加していたと素性を隠してあった。秘かに軍の人事も扱うことが出来る星の者としての権限を使って声をかけた。司祭は冒険者のままでいたいと言ってその依頼を断ったが。
 少年は目を輝かせてマリーメイアに言った。
「軍隊にですか」
「そや、自分やと特別に精鋭部隊に入隊してな」
「働けますか」
「それが出来る、しかもな」 
 それにとだ、マリーメイアは少年に答えて話した。
「十星連合のあちこちに軍務でも行けるし」
「旅行が出来るんですね」
「自分がお金出さずにな、そして勲功次第で」
 それを挙げればとだ、マリーメイアはさらに話した。
「昇進もするで」
「出世もですか」
「そうなるけどどや」
「いい条件ですね、牧場は一番上の兄貴が継ぐし二番目の兄貴は大学の先生になっていておいらはって思ってましたけど」
「野生児としての強さ見事や」 
 その実力ならというのだ。
「是非入隊して欲しい」
「そこまで言ってくれるなら」
 少年も頷いた、出した条件は衣食住は保証されて世界中を旅することが出来て昇進も出来れば給与も結構なものだった。これまでの様に冒険者をしているよりもずっといいので。
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