第三章
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まさにと言うのだった。
「私等が起きた世界と違いますから」
「それでやな」
「はい、ほんまに何処からか」
「蛇がよおさん湧いてるか」
「水みたいちゃいますか」
デオリンダは中国茶を飲みつつミルクティーを飲むマリーメイアに話した。
「何処からか」
「湧いて出て来てるか」
「そして」
さらにと言うのだった。
「今マカオを蛇だらけにしてるんちゃいますか」
「それか」
「若しかして」
デオリンダはふと思った、それでマリーメイアにこうも話した。
「この街の何処かで」
「何処かで?」
「他の世界にもつながってる場所があって」
それでというのだ。
「蛇の世界とかあって」
「蛇の世界?」
「はい、色々な世界があるっていいますね」
「パラレルワールドやな」
マリーメイアはロザリンデの今の言葉からこの言葉を出した。
「つまりは」
「はい、私達の起きた世界に」
「この世界にな」
「色々な世界があり」
「魔界や精霊界、天界もあるな」
「そうかと、もっとも魔界もパラレルで」
「よおさんあるやろな、そして」
マリーメイアは言おうとした。だがその前にデオリンダが言った。
「蛇の世界もありまして」
「それあたしが言おうと思ってたけど」
「あっ、すいません」
「まあ言うたことはええわ、とにかくやな」
「その蛇の世界からです」
「蛇がマカオに来てるか」
「そやから湧いてくるみたいにです」
そうした感じでというのだ。
「蛇達がです」
「このマカオに出て来てるな」
「そしてその蛇を出す場所が」
「何処かにあるか」
「そうちゃいますか。そして湧くなら」
ロザリンデはさらに話した。
「そこがです」
「蛇が一番多いか」
「そうかと」
まさにというのだ。
「そやからこれからは」
「蛇の一番多い場所をやな」
「マカオの中で探しましょう」
こう話してだった、今度は。
二人はマカオの中を歩き回って蛇に覆われていると言っていいマカオの中でもとりわけ蛇が多い場所を探した、すると。
マカオの東が蛇が一番多く。
その東部でも中華圏のマカオであるが欧州から来た者が信仰していたヘルメス神の祭壇に蛇が最も多かった。そのヘルメス神について。
デオリンダはマリーメイアと共にその神殿緒前に来たところで考える顔になりマリーメイアに話した。もう神殿は門も階段も柱も屋根も実に多くの蛇達に覆われていて神殿の石の部分が見えなくなっている程だ。
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