蒼紅:第十二話 憎悪
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ょうか……」
「う、うん…」
しばらく2人の間に会話はなく、黙々と作業を続ける。
「…出来た……」
「私も出来ました。」
シアンはGVから渡された4個の宝石、テーラはソウから渡された3個の宝石を使ったペンダントを手に取って出来映えを見た。
「あの…テーラちゃん…」
「怖がらせてすみませんでしたシアン…さっきのことは…忘れて下さい…」
申し訳なさそうに謝罪した後にテーラは部屋を後にした。
「………(皇神にいた頃は自由が無くて無理やり歌わされるのが嫌だったけど、私は食べる物も寝る所にも困ったことは無かった…私…本当に何も知らないんだ…この世界のこと…GV達のこと…)」
GVもソウもあまり良い境遇ではなかったことは教えて貰ったが、ストリートチルドレン前は何をして、何をされていたのかは知らない。
せめて、今の家族のことは知りたいと願うシアンであった。
そして、シアンとテーラはそれぞれの相手に手作りのペンダントを渡した。
「これは…」
「俺達が渡した宝石か?」
自分達がミッションの最中に見つけた宝石が使われているペンダントを見つめるソウとGV。
「うん、あの宝石で作ってみたの。せっかくGVから貰った物だけど…あなたに何かしてあげたくって…」
「私はリボンのお礼も兼ねてですね。ペンダントなら邪魔になりませんからお守りにでもなるかと…」
「………有り難く受け取る。」
「ありがとう、シアン…このペンダント…大切にするよ」
2人はシアンとテーラから手作りのペンダントを受け取ったのであった。
「ねえ、GV…この世界のこと…外国のことを教えてくれないかな?」
「え?」
突然のシアンの願いにGVは目を見開く。
「どうしたの?急に…」
「テーラちゃんからね…過去のことを少し聞いたの…私…何も知らないんだなって…能力者があまり良く思われてないってことは分かってたけど…外国じゃ食べるものも眠る場所もなくて死んでいく人がいるんだって知らなかったの…」
皇神に幽閉され、満足な知識を得られない環境だったとしても自分はこの世界のことを知らなさ過ぎた。
「シアン…」
「だから教えてGV…私…知りたいの…何も知らないままなのは嫌なの」
決意が込められたシアンの目を見て、GVは頷いた。
「…分かったよシアン。でも僕も外国の情勢についてはあまり分からないけど…それでも良いかな?」
「うん、よろしくお願いしますガンヴォルト先生」
「いつも通りでいいのに…」
先生と呼ばれたGVは苦笑しながらシアンに外国の情勢について知る限りのことを教えていくのであった。
「はあ…」
「どうしたテーラ?」
溜め息
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