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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第74話 また逢おう
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察官の後ろを見知った金髪が走ったのが見えて。目を丸くする。何度かチラチラと映るソイツは、黒い陣羽織を纏ってて……。

『えぇ。片腕が無いがそれでも止血されているし、それ以外では目立った外傷もない。でも魔力を殆ど感じられない。コレは使い果たしたのか、それとも……現状は分からないがこちらも間もなくアジトから脱出するよ。こちらとしてはあまり情報を得られなかったが……直ぐにこの座標を調べてみる。では、後ほど』

「はい、後ほど」

 そして、通信が途切た。最後にちらりと顔が見えて、その顔は……。

 あぁ、無事で良かった、と。不意に。

「主。あのチラチラ映ってた金髪の方は……?」

「へ、あぁ。多分アレな。リュウキ……リュウキ・ハザマ。あの黒い侍の中身だな」

「え? じゃあアコース査察官達が危険で……わぁああ?!」

 頭の上で待機してた花霞が突然前に落ちてくるのをキャッチして、今度は肩に乗せて座らせる。その際に小さく会釈してから乗る辺り、しっかりリインさんの影響受けてんだなぁと。

「ほらー、だから言ったじゃんか。頭の上は危ないって……てか飛べるよね?」

「いえ、あの、ごめんなさい。まだ目覚めて10時間も稼働して無くて、中々難しくて……」

 しゅんと肩を落とす花霞を見ながら苦笑い。その割にフェイトと即興で合わせたり、俺と合わせたり出来るんだもんなぁ。本番に強いタイプなのかね。

「響、ヘリが来たから行こっか」

「了解です。花霞……はなも捕まっときなよ」

「! はい、了解です!」

 ぱぁっと笑顔になるはなを見ながら、移動を開始する。あー。奏になんて言われるかなぁ。怖いわぁ。


 ―――限界高度まであと12分。衛星軌道上まで39分。


――side震離――

 さてさて、限界高度まであと12分か。ゆりかごの防護フィールドのお陰で普通に呼吸できてるけど……流石にそろそろ不味いね。今なら流を下ろせばまだ何とかなる。

 問題はどう伝えたものか、な?
 きっと本当の事を伝えれば流は絶対に降りようとしない、転移装置が生きてたら無理やりにでも転移させることが出来たけど、それはもう出来ないし。
 残った手で転移魔法を使えるけど、この後(・・・)の事を考えると僅かな魔力すら惜しい。でも―――

「震離さん」

 残ってた魔力の粒子を抱きしめる様に膝をついてた流が静かに立ち上がった。背中しか見えないけど、それでもその声はどこか落ち着いてて、優しくて……。

「……私はヴァレンさんに嘘をつきました。そしてそれは貴女にも嘘をつきそうですが……やはり、震離さんには嘘をつきたくないので伝えようかなと」

 目を見開く。表情は見えないのに、それでも分かってしまう……いや、分か
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