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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第74話 また逢おう
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れていたのに、私はそれに報いることができなかったんだ」

 視線が下がってしまう。あの日、あの時、響を奪還出来なくて戻ってきたら、紗雪が伏せていたこと。悔しかった、そこから皆で外のガジェットを倒している最中に、奏が氷漬けで発見されて、六課にいた煌達も海上を彷徨っていた。だから……。

「私がこんなことを言うのはおかしいのだけど……皆が戦ってるのを見て、本当に、本当に……無事でよかったって」

「……ごめんギンガ。本当に……本当に」

 涙が溢れそうになる。ずっと残っていたんだ。あの日私も残って戦っていればって、ずっと後悔をしてたんだ。

 不意に時雨が私と紗雪の手を取って握手させるかのように近づけて。

「まぁ、結果オーライとは言わないけど、こうしてまた再会出来たしね。それでいいとしましょう。ギンガも、紗雪も、ね?」

「うん、ごめんね。紗雪」

「ううん、ありがとう、ギンガ」

 お互いに涙目に成りながら握手を交わして……。

『ん? お、時雨ー、八神部隊長と響から音声通信が入った。そっちに回す』

「え、あ、はい!」

 咄嗟の事で時雨が慌てる。私達も何でこのタイミングで?と首を傾げながら通信の様子を見守ると。

『時雨ー、突然で悪いが。XV級次元航行船6機でゆりかごを攻める、もしくは衛星軌道上まで1時間稼ぐとなるとしたら、時雨ならどうする?』

 久しぶりに響の声を聞いた。音声通信故に、表情は分からない。声の様子から元気だというのは判るけど、どこか焦りを含んでいる。

「……アルカンシェルで撃てば……って、まさか!?」

『……その通りや。現在アルカンシェルは撃てへん。撃てるとしても今響が言った通り1時間掛かる。そしてゆりかごはあと40分で衛星軌道上のポイントへ辿り着き、そして装填された魔力砲撃を開始されてまう』

 苦々しくはやてさんが言う。その言葉にヘリに乗っていた皆が言葉を失った。

 だけど―――

「多分響とはやてさんと考えてることは一緒のはず。両翼に二隻、前後に一隻ずつ。上に二隻置いて、防御フィールドを最大にして物理的に押しとどめる。その間に前後左右の船によって砲撃、足を削る。違う?」

『やっぱそれしかねぇよなぁ。だが問題が……』

「コレで何分稼げるか。速度が落ちたと言ってもたった40分で到着してしまう。それにまだ迎撃機能を保持している可能性がある以上。こちらが損傷してそもそもアルカンシェルを撃てないのでは意味がない。
 あと、1時間という時間はどこから?」

『地上と本局のエンジニアスタッフが総動員でアルカンシェルの発射プログラムを再構成してる。スカリエッティが襲撃を敢行した時、秘密裏にアルカンシェルの発射プログラムを書き換え無力化してたってよ』
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