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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第74話 また逢おう
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目を伏せて無く流を優しく見守りつつ、私にも視線を送ってくれた。
でも……言葉は要らない。私はキュオンさんから学んでいるのだから。
「この力を制御できても、別に世界を救う英雄なんて成らなくていい。ただ、この青空の元でしっかりと生きて、希望を抱いて立ち上がって。そして、いつまでも笑顔で居てくれたら俺は嬉しい。
先にも言ったけど。俺達は過去の影だ。それは未来を穢してはいけない事。今日よりずっと、明日をもっと、良くしたいと願って戦い、涙を笑顔に変えるために走り続けたのだから。
だから嘗ての時代は戦争が起きてしまった。王たちは自分のことよりも民が幸せになって欲しいからと、願い、戦ってしまった。
でも、もうそんな世界じゃないだろう。だって―――
―――こんなにも世界は、空は青くて、人は笑って生きているのだから』
気が付けば、涙が本物となっていた。いや、彼らの位置がいつの間にか反転していたんだ。そして、それが意味するのはただ一つ。少しずつヴァレンさんの姿が霞んでいく。
『過去を、俺なんかに気を取られないで振り返らず、背を引かれずに歩いて行きなさい。
俺は……いや、俺たちはもう十分救われているんだ。暗い世界の中で目を覚ましたあの日、アルや琴に出会えたあの日、キュオンに巡り会えたあの日、流と震離に巡り会えたことだけで、とうに俺は救われていたんだ。
僅かな時間だった、だけど共に過ごせた時間は本当に夢の様だった……だから、笑ってくれ流』
静かに、それでもハッキリと告げるヴァレンさんの言葉を受けて、涙を拭う。私ももう、前が見えない。
「……はい。私も貴方達と過ごした思い出だけは消えません。私は決して忘れないです。そして、私はこの現実を精一杯生きて参ります。力尽き果てた時、あなたに笑われないよう鮮烈に」
『あぁ、その通りだ。だから流、サヨナラは無しだ。またな』
「はい、また。その時をずっと待ってます」
お互いに笑顔で話す。同じ顔だと言うのに、その雰囲気は全然違う。そして。
『あぁ、楽しかったなぁ―――』
笑顔を浮かべたまま、灰色の魔力の粒子となり空に解けていった。
――side響――
「震離も流もまだどこに居るか判ってないのに」
「大丈夫だって響、今の映像見てたでしょう? 震離も流も無事だってわかったんだし」
アルトさんが操縦するヘリを待つために、ゆりかごの外に出て、空中で浮遊しながら待機をしている最中なのだが。
今しがた出たばかりで、それどころじゃないんだけどなぁ。だって、限界高度まで15分つったっけ? もうすぐじゃねーか……はやてさんもセインと共に、スカリエッティ達連れて航空部隊の方へ飛んでったし。
本当は残って探してから出る予定
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