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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第74話 また逢おう
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共。それで転移装置はあったかい?」

「えぇ、ただ問題があって……調べた時点では全員飛ばすことは出来たんですが、今はもう1人程度しか」

 手元にコンソールを出現させて、ヴァレンさんと流に見えるように現在のゆりかごの状況を見せる。ゆりかごには、確かにまだ魔力は残っているが、それは攻撃用や聖王用。つまり月が交わるポイントに行った際に放てるよう自動装填されている物。そして、聖王が使う為の代物で、大分減っては居るものの、それでもまだ残っている。が、どう操作してもコレから魔力を引き出すことが出来なかった。
 そして、もう一つは、ほぼ空になりつつある物。コレはこのゆりかごで使えるフリーの魔力。さっきまでそれなりに残っていたが、コレが大きく減ったのは聖王が魔力をここから引っ張り出したということ。

「……じゃあ、王を……いや、レイって言ったっけな。この子を転移させりゃ問題ないな」

「へー0(レイ)って言うんですね。てっきり0(ヌル)って読むかと思った」

 キョトンとした顔をしたかと思えば、感心するようにニカっと笑って。

「そのとおりだ。王がヌルって名前は女の子らしからぬからって名付けたんだよ」

 ……自由だね聖王?! それよりも……チラリとヴァレンさんの体を見る。黒い神父服にも関わらず、肩は血が滴ってるのが分かるし、左脇腹は風穴どころか、ぽっかり貫通してるし。全身も傷だらけだし……。

「すまないが震離。どこから転移させられる?」

「あ、今すぐにでも」

「そうか、なら用意をしてくれ。おそらく聖王を転移させればゆりかごも到達するまではおとなしい船になるだろうしな」

 そんな会話の横で座標を指定。
 そして、その地点の施設に同時に物理的なメッセージとデータを送付して、と。なんかここスカリエッティのアジトっぽいけど、まぁ大丈夫でしょう。2番の人がどこに居るかわからんけど、ナンバーズの子達は2番を除いてどこに居るか分かるし。

「ありがとう震離。コレで憂いは無くなった……ッ」

 軽く咳き込むと共に血を吐き出す。慌てて駆け寄ろうとすると、その前に手で制されて止まる。 
「……無理をしすぎた。だが―――」

『この身はまだ耐えられる。ですがヴァレンさん、嘘をつかないで下さい。詠唱をしてから急速に貴方の気配を感じ取れなくなっています。やはりもう―――』

 バツが悪そうに、視線を外しちゃった。対して流はそんなヴァレンさんを見て悲しそうに顔をしかめてる。

「……せめてこの痛みがなくなるまでって考えてるんだがな。俺じゃわからないんだ、今どれくらいなのかって」

 気まずそうにヴァレンさんが流の方を向く。流もそれに気付いて、深呼吸を一つ挟んでから。

『……長くは持たないです。それ程までに気
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