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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第74話 また逢おう
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が、聖王を膝枕しながら何かを話している。遠くからでも分かるほど、優しそうに聖王へと話しかけて、聖王もまた、儚げに、優しげにヴァレンさんを見上げ話している。

 ―――邪魔をしてはいけない。

 それを察して私は二人の会話が終わるのを待つ。割と時間が無いはずなのに、時間がゆっくりと経過していくように感じる。

『震離さん』

 不意に見知った声が聞こえて、そちらに首を向けると。

「流も此方に来ちゃったか」

『えぇ、大事なお話をしているのに、私はお邪魔ですから』

 ふふ、と笑う流を見て、私も笑いかける。実体があるならお疲れ様って抱きしめようかと思ったけど、今はまだヴァレンさんに貸し出してるしね。
 
『……ライザさんは?』

「響が倒した。私は私で響から頼まれたことと、やるべきこと、調べることがあったからさ。だけど腕の敵は取ってくれたよ」

『……そうですか』

 一瞬目を伏せた様に見えたけど、直ぐに微笑みを浮かべる。きっと流が一番あの人と戦って、真意を聞き出したかったに違いない。
 でもヴァレンさんを優先させて、自分はそのサポートに回った。それがあの勝利に繋がったと私は考える。

『……ギルとアークは?』

「……ごめんね、それは分からない。響の元へ最後行ってたように見えたけどね。あの二機にお礼を言えてないんだよね」

『……えぇ、まだありがとうって伝えてないんです』

 今度こそ寂しそうに顔を伏せた。
 私が腕を落とされた日。あの日あの時、あの二機はマイスターに虚偽の報告をした。流の遺体を確認したと。だけど、それは、全く違う人物の遺体。しかも爆発の際に偶然(・・)そこに飛んできたという。
 それに、私が接近してることに気づかない二機でもない事から、あの時出来る限りの虚偽を重ねたんじゃないかというのが私と流の見解だ。

「あ、そうだ。響の様子から、どうもフェイトさんと想いを交わしたみたいだよ」

『……え!? でも、あの、それは……震離、さん……的に、は?』

 あ、すっごくしどろもどろになっちゃったよ。

「……そりゃ一番の親友と心を交わして欲しかったのは事実だよ。だけど、ま、あの二人はそれぞれ吹っ切ったんだと思う。直接聞いたわけじゃないからなんとも言えないけどね」

『……そうですか』

 きっと納得はしてないだろう。だが、それでも私も流も、人の心について沢山学んだ。お互いに護り合う事も大切で、あの二人のように互いを護るとは信頼してないことだと言う場合もあると知った。
 
 不意に、遠くのヴァレンさんが、聖王をかかえて立ち上がった。見れば聖王は完全に気を失っているのが分かる。その証拠にヴァレンさんは満足したように微かに笑っていた。

「すまないな二人
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