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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第十一話 葬魂
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の」

「………」

「自分自身にも何も出来ないだけではなく、自分の意思で行動も出来ない。まるで人形だな」

「アタシとしては都合が良いんだけどねぇ?フフ…見てなさい。坊や達をゾンビにしたら地上の奴らもみんなゾンビにしてあげる。誰もがみんな、化け物になるのよ。そうなれば、もう誰もアタシ達のことを化け物だなんて呼ばなくなる…死という安らぎに満ちた世界でアタシ達はクイーンになるの!」

「…うぅ……」

言動に正気を感じられない…。

これも実験の影響なのだろうか?

「僕達も能力者だ…あなたの気持ちも少しは分かる…けど、そんな世界はただの妄執に過ぎない!あなたのことは、僕達が止めてみせる。迸れ!蒼き雷霆よ!! 彼女達に安らかな眠りを!」

「やれやれ…我が弟ながら呆れる程のお人好しな奴だ。だが、貴様に支配される世界など俺もお断りだ。迸れ、紅き雷霆よ。貴様の妄執を俺の紅き雷刃で叩き斬る!!」

同一人物であるためか性格は真逆である2人のエリーゼだが、連携が非常に上手い。

巧みに鞭とクナイを使ってGVとソウを追い詰めていくが、兄弟である2人の連携も負けてはいない。

クナイと床に接触してクナイから毒蛇に戻った物を雷撃鱗で無効化しながら強気なエリーゼに集中攻撃を浴びせる。

「終わりだ!!」

ソウの銃からチャージショットが放たれ、それは強気なエリーゼを撃ち抜き、消滅させた…かと思ったが…。

「うぅ…廻る輪廻が生命を紡ぐ…不可逆の帳を超えて……魂よ、現世に還れ…リザレクション…生き返って…!」

弱気なエリーゼのSPスキルが発動し、消滅したはずの強気なエリーゼが復活した。

「何!?」

倒した敵が復活すると言う事態に流石のソウも動揺する。

「あははははっ!!無駄無駄!!だってアタシたちは生命(いのち)を操る能力者!アタシが死んでも、この娘がアタシを生き返らせる。この娘が死んでも、アタシがこの娘を生き返らせる!これが“生命輪廻(アンリミテッドアニムス)”!アタシ達の力っ!!」

「うぅ…すみません…」

「なるほど…奴の能力を考えれば復活する可能性を考慮すべきだったか…」

「なら今度は同時に倒せば…」

「見て下さい…!」

「ぐあっ!?」

弱気なエリーゼの目を見てしまい、石化してしまったソウ。

「これも奴の第七波動!?兄さん!!」

石化したソウを狙うエリーゼ達を迎撃するGV。

「はあっ!」

GVが時間を稼いでくれたおかげで力ずくで石化を解くと忌々しげにエリーゼ達を見つめる。

「兄さん、大丈夫?」

「ああ、奴らの連携はかなり厄介だな。性格は正反対だが、自分自身だからか息が合っている…だが、連携なら俺達も負けてはいないがな!!」
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