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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第73話 Rebooting Time 3 minutes.
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を向けると、もう片方が斬撃と共に射撃をしながら突っ込んでくる。
 
 シンプルな戦い方故に、やり難い。

 不意に。

「君の母、プレシア・テスタロッサは実に優秀な魔導師だった。私が原案のクローニング技術を見事に完成させてくれた。だが、肝心の君は彼女にとって失敗作だった」

 失敗作―――その言葉に胸を締め付けられるような感覚に陥る。

「蘇らせたかった実の娘のアリシアとは似ても似つかない。単なる粗悪な模造品!」

 その叫びと共に、更に速度が引き上げられ、高速でガジェットが接近してくる。

「故に、まともな名前ももらえず、プロジェクトの名前をそのまま与えられた。記憶転写クローン技術、プロジェクトフェイトの最初の生産物、フェイト・テスタロッサ! それが君だぁ!」

「黙れ!」

 嘲るように笑う。だが、その顔には冷や汗の様に汗が一筋流れている。

 このお陰で私はまだ冷静になっていられる。スカリエッティも私を突破して、コントロールを奪わなければと躍起になっているということなのだから。

「それに、一つ面白いことを言ってあげよう」

 スカリエッティの声を聞きながら、目の前のガジェットを捌いていく。もう少しで抜けそうなのだけれど……人の操作のせいか、時折見せる不自然な間のせいで攻撃がズレてしまう。

「君と私はよく似ているんだよ」

「……は?」

 時間が止まった様に感じた。同時に、ガジェットの一体にライオットを叩き込んで両断する。不意に止まったお陰か、一体を倒すことが出来た。

「……はっ! 幼女となった主が好きな点……」

「待って、花霞違うよ」

 ほう、とスカリエッティの声が聞こえたけど、気のせいだ。うん。

「まぁ、いい……私は自分で創り出した生体兵器たち。君は自分で見つけだした……自分に反抗することの出来ない子供達。それを自分の思うように作り上げ、自分の目的の為に使っている」
 
「なっ──!」

 楽しそうに、嘲笑うように、三日月のように口元を釣り上げ言葉を続ける。

「違うかい? 君もあの子達が自分に逆らわないように教え込み、戦わせているだろう? 
 私がそうだし、君の母親も同じさ。周りの全ての人間は自分の為の道具に過ぎん。
 そのくせ君達は、自分に向けられる愛情が薄れるのには臆病だ。実の母親がそうだったんだ。君もいずれ―――」

「それは破綻しています。ドクタースカリエッティ」

 スカリエッティの言葉を否定する前に、胸元からの声に……私も、スカリエッティも視線を向ける。

 そこに居たのはポケットから顔を出した花霞。私からこの子の頭しか見えない。だが、スカリエッティからは顔が見えるだろう。

「何が違うと言うのかい?」

「貴方
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