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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第73話 Rebooting Time 3 minutes.
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――sideヌル――
目の前のフェイカーが、いや、血まみれの鬼が一歩、また一歩とこちらに向って歩いてくる。
右のフェイントからの、ストレート。どう攻撃をしてくるのか見えているのに、どう躱せばいいのか分かるのに……本能が警鐘を鳴らしている。
―――勝てない、と。
私の中の
記憶
(
ヴィヴィアン
)
が告げている。もう勝負は着いたと。
だが……だけど、私に負けは許されない。私は
ドクター
(
お父様
)
と
ライザ様
(
お祖母様
)
の夢の結晶。
ドクター
(
お父様
)
の最強の生命を作るという果ての果て!
ライザ様
(
お祖母様
)
が
ドクター
(
お父様
)
の遺伝子を見つけて、そして私が、レプリカが、オリジナルを超えるという夢の為!
私は、私は!
「敬意を払いましょう、だが、討つ」
「……なんだ、何だお前は? 関係ないだろう、お前たちは!」
顔の隣に掲げた右手を握っただけで、私の体が振るえてしまった。ただ歩いてるだけなのに、ただ、そこに居るだけなのに!
「俺もアイツも……ゆりかごも、この時代には不必要なもので、今に不要な影だ」
一歩下がる。腰が引ける。
「我らは過去の影に過ぎない。故に 未来を生きるものたちを、古の王たちが、我らが願った―――平和に生きる宝を脅かすなら―――オレはお前を討ち倒すために、この拳を振るおう」
体を灰色の魔力が包んだ。だが、それは今までの比ではない。王室で見た術式と酷似した何かだ。圧倒的な魔力の量。それを体の内部で圧縮して、極限まで出力を上げている。
あれは防げないと、分かってしまう。だが、だが……雷を使えば―――
「今こそ、心を滾らせ。いざ」
鬼が更にその殺意を厚くさせる。不意に、鬼の背中に誰かいるように見えて。
それが何かかわかったと同時に、体が縛り付けられたように強張ってしまう。
ここで負けるわけはいけない……だが、だが、一時撤退ならば、それならば!
「我が名はヴァレン・アオスシュテルベン・リューゲ・シュタイン! 貴殿を打ち砕くものなり!」
悲鳴をあげるよりも先に、鬼神が懐へ跳んできた。
咄嗟に、見える攻撃を全て防ぐように体を腕を動かし、咄嗟にその攻撃を逸して、距離を取る。
だが、私を追うように再び、踏み込み両拳が舞う。現時点での魔力量、防御は私の方が上のはずなのに!
「くぅ……あ?!」
読めていたはずなのに、拳が頬を掠め、裂ける。鮮血が飛び散ると共に、鬼神は更に血に塗れる。私と同じ赤い瞳と、私とは異なる深い青の瞳が、光の線を描くように跡を引いてるように見える。
この間合は私の距離の筈。それなのに圧倒されてしまう。
不意に、高く振り上げた足を、床に叩きつける。だが、コレ
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