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吸血鬼になったエミヤ
039話 学祭準備編 世界樹伝説
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と恋人になりたくないじゃろ?」

それを聞いてなにかしらショックを受けているネギをよそにシホは確かに、と思っていた。

「(告白限定とはいえ、願いを叶えてしまうなんて……聖杯みたいに汚れていないだけいいとしても性質が悪すぎる……絶対に阻止しないとね)」

シホはもうすでに協力する気でいた。
そんな時にシホの耳にある起動音が聞こえて来た。
そして即座に黒鍵を投影してその場所へと正確に放った。
遅れて神多羅木も無詠唱の魔法を放っていたがシホには及ばなかった。
黒鍵が突き刺さって遅れて魔法が炸裂してなにかしらの機械が粉々に砕け散る。

「学園長……視られていたみたいです」
「そのようじゃの」

ふと、シホは視線を横に向けるとなぜかさよもその場で聞いており、なにをしているのかと頭を悩ませるシホであった。
まぁ、いいかと思うシホをよそに話は進められていき、

「さて……たかが告白と思うなかれ! コトは生徒達の青春に関わる大問題じゃ。但し魔法の使用に当たってはくれぐれも慎重に! よろしく頼むぞ!! 以上解散!!」

その言葉を合図に人払いが解けたのか一気に人が集まってくる。
愛衣などは先ほどの機械の持ち主を追ったらしいがシホはそれよりさよに関して何故いたのかと聞こうと感じていた。

「シホさんにアヤメさんはこの後はどうしますか?」

そんな時に刹那がそう話しかけてきた。

「そうね……特に今は用もないことだしタマモと二人で市場を周っているわ」
「わかりました。それではまた後程」
「シホさん、またあとで」
「シホ姉さん、またな」
「姉貴、後で修行を手伝ってな」

そんな感じでネギ、カモ、刹那、小太郎達と別れたシホ。
個人的にもタマモとも話をしておきたいと思っていたのでちょうどいいという感じである。

「それで、タマモはさっきの話を聞いてどう思った……?」
「どうと申しますと、やはり聖杯戦争のシステムに似ているという感じでしょうか?」
「よかった。タマモも同じ感想だったのね」
「はい。願いを叶える……しかも告白限定と来ました。わたくしと致しましてはぜひ阻止したい案件ですね」

目がスッと鋭くなるタマモ。
自身の過去を振り返る時によく見せる目であり、シホとしてもあまり見たくないタマモの一面である。

「呪い級だから、絶対に阻止しましょう」
「はい。シホ様の仰せのままに……」

真面目なやり取りをしている時に、今度は個人用の携帯に着信が入ってきて画面を見るとなんとそこにはあの衛宮家族の家の番号でありシホは即座に電話に出る。

『あ、シホさんかい?』
「切嗣、さん……」

電話の相手は切嗣であったのだ。
それで思わず記憶も思い出せた事もあり涙腺が緩みそうになるシホ。


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