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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第十話 深淵
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の生活のおかげかしら…フェザーにいた時より雰囲気がずっと柔らかくなっている気がするわね…悪魔とか狂犬とか言われていてもやっぱりソウは“お兄さん”なんだわ…年下の子に弱いのね)』

フェザーにいた時は常に神経を張り詰めていて、眉間に皺が寄っているのが常であったが、弟と年下の少女2人との生活は思わぬ効果を発揮しているようだ。

「おい?」

『ああ、ごめんなさい。そうね…アクセサリーとか色々あるけれど、重要なのはあなたがテーラちゃんのために考えて選ぶことだと思うわ。どんなに高価なプレゼントよりもあなたが悩んで決めてくれたプレゼントの方が良いと思うの。それで失敗したなら次の時にその経験を活かせるでしょう?』

「…確かにな…情報の提供に感謝する。この借りは後で返すぞ」

『あなたが私にお礼を言うなんて…』

「俺は無能力者にも借りがあれば最低限のことはする…それにしても内部は思っていたよりも警備が厚いな…(罠でもない可能性も浮上してきたな。まあ、それなら殲滅すれば済む話なんだが…)」

進んでいる途中で視界に浮いている小型のマシンが入る。

「何だあのマシンは?」

『バリケードマシンね。基本的に破壊出来ないけど…あなたの雷撃鱗とマッハダッシュの合わせ技なら破壊出来るかもしれないわ』

「こんなガラクタにいちいち付き合っていられるか」

マシンを回避して先に進むと、突如空間が捻じ曲がり、別の場所に放り出される。

「これは敵の第七波動か」

『何が起こったの…?』

「待っていたぞソウ!飛んで火に入る夏の虫!いや、“水に入る”か…?戦闘部隊、集中砲火だ!」

「黙れ」

即座に雷撃鱗ダッシュで突進し、纏まっていた皇神兵を一網打尽にすると奥に進む。

「ば、馬鹿な…これだけの数を…」

「皇神の無能力者は特に愚かだな。相手との実力差を理解出来ないとは」

行き止まりに差し掛かると、再び空間が捻じ曲がって別の場所に。

「どうやら基地内の空間が捻じ曲がっているか…さしずめ“亜空孔(ワームホール)”の第七波動か…。今のように突然ワープさせられては、対処のしようがない…面倒な能力だ…」

あまりの面倒さに舌打ちしそうになるが、先に進んで何度か亜空孔によって別の場所に移動させられるが、皇神兵程度ではソウは止められない。

「戦ってみて分かったが、ここの皇神兵は人数の割に質が他より悪いな…(ここの兵士は捨て駒か?罠の可能性も高まってきたな…さて、罠なのかそれとも真実なのか…)」

ゲートモノリスを発見し、即座に破壊して先に進むと広い場所に出たが、周囲には何もない。

「何もないな……さて…次はどう来るのか…」

ソウが先に進むと、足元から大量の水が迫り、辺りに潮の匂いが立ち込め
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