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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第72話 Stronger Than You.
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き残っている。でもこんな展開には、自分達でも想定していなかったほどの危機的状況であったのだろう。
それでも喜びのあまり、涙を流して感動している。
それは、己が勝ったという、勝利者になったのだという感動に。
「く、ふ。フフフ、アハハハ! 折角の想い人も死んだ! お前は想い人を
護れず
(
・・・
)
してここで死ぬんだ!」
勝利を確信した
紛い物
(
ヴィヴィアン様
)
が高らかにそう告げる。
だが。
「
護る
(
・・
)
? 誰を? 俺が? キュオンを
護る
(
・・
)
?」
高笑いが止まる。そして、信じられない物を見ているかの様な表情を浮かべている。
その言葉の意味が分からなかったが……少し考えて、その意味が分かって。思わず笑ってしまう。
紛い物
(
ヴィヴィアン様
)
は、幼い子供なんだと認識出来たのだから。
「バカを言うなよガキ」
瞳を閉じるとアイツの姿が思い描ける。
「好き好き大好き、素敵な貴女を傷つけない。貴女を一生護っていきたい、ってか?」
「……」
目を見開いている。やはりガキで処女か。分かってねぇな。
「疾うに知っている。アイツが……キュオンが――
強く気高く、胸に秘めた熱さ、そして、誇り高き精神に変な所で見栄っ張りな所も。
全部まとめて愛してる。
だが、それ以上に。彼女は確固たる自我を持ち、心を持った他人で。キュオンと幾度と無く張り合ったけど、正直今でも俺のが強いと自負すらある」
霧散した魔力が徐々に落ち着き、空が見え始める。
「護るとは。彼女を強さを信じないということ。俺が居なければ何も出来ないと決め付けることだ。
冗談じゃない、やめてくれ聖王よ。失望させるな。
俺と対をなす奴を護るなんて、キュオンを信じてませんって宣言するようなものだ。キュオンを信じてるからこそ、俺は安心して退避出来たのだから。
これ以上、俺の惚れた彼女を侮辱するな。
それよりも、だ」
拳に魔力を込める。極限の全力を込めて。
「ゆりかごの雷を放った以上。お前もまた聖王だと認めざるをえない」
「……それが? 私こそが現代の聖王だ!」
未だ無傷とも思えるほど、綺麗な姿をした
聖王
(
・・
)
が拳を構える。その姿は、間違いなくかつてのヴィヴィアン様の再来だと思えるほどに。
「敬意を払いましょう、
で、だから?
(
だが、討つ
)
」
拳を握り、聖王へと向ける。
「……なんだ、何だお前は? 関係ないだろう、お前たちは!」
きっとお前たちにも果たしたい事があるのだろう。きっと長い時間を掛けてこの用意をしたのだろう。
だがしかし。
「俺もアイツも……ゆりかごも、この時代には不必要な
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