暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第72話 Stronger Than You.
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婆を挟んで攻撃。フェイトも高速で振るわれる魔力刃を捌きつつ。的確にこちらにも援護射撃をしてくるのは上手いなぁと。

 が、しかし、そんなフェイトの周りに、多脚型の人の上半身を持った、また新たなガジェットが二機現れ。

「母君、私も手伝おうかな?」

「あら、助かるわ。ジェイル」

 両手にグローブを付けたスカリエッティがその場で指揮者の様に手をあげると共に、そのガジェットがフェイトに接近。

「フェイト! 此方は良いから、スカリエッティを! 花霞はそっちついて!」

「うん、ごめんね!」

「了解です!」

 明らかに今までと挙動が違うガジェット。おそらくあれは……。

「え、待って。響? ちょっとおいロン毛。もしかして……LOVE?」

 ガクン、と。俺とフェイトの動きが止まる。同時に、フェイトは二機のガジェットを上手い具合に回避。こちらも同様に、斬撃を回避。そして言った本人は……。

「……何してんの? 戦闘中に……馬鹿なの?」

「誰のせいだよ、誰の!?」

 冷めた視線を送ってくるけど、その口元は僅かに笑ってるのが見えて。

 何というか、久しぶりに馬鹿してるなぁって。

 さて、大きく切り払って一度距離を取ってから。震離の右隣に並び立って。

「ははは、らしくないな。お互いに」

「フフン、そうだね。お互いに」

 老婆が不思議そうな顔をしてる。それでも。

「響。その、ね―――」

「わかってる言うな。聡いお前のことだ分かってるよ―――

 だから先に伝えておくよ。ありがとう、震離(貴女)のお陰で俺は俺であり続けられたのだから」

 息を呑むのが聞こえた。顔は見えない、だから表情は分からない。 

「―――そっかぁ」

 短く、噛みしめるようにそう呟いて。

「頼むよ」

「おうさ」

 言葉は不要。共に過ごしてもう12年か。早いもんだな、なんて考えながら弾けるように跳ぶ。一瞬で俺より前へと出る震離の背を見て懐かしいと思う。初めて魔法を覚えた震離との勝負でも負けたっけなぁと。何時までたっても俺はお前に勝てないんだなぁと。

 さぁ、意識を老婆へ向けよう。

 コイツが強いのは分かった。おそらく俺やフェイトとは違った速度を極めたのかはたまた違う物なのかわからない。

 ―――だがな。

 先行した震離が十字架を振って、大剣と斬り合う。時折向けられる銃口にはこちらで、銃に当てて逸らす。鍔迫り合いになればワザと宿した魔力を爆発させてくる以上、足を止めての斬り合いは意味がない。
 
 そして、三本目の獲物が戻ってきた時に。それは起きた。

 一瞬で俺と震離から離れたと思えば、即座に追撃。
 だが、僅かに反応が遅れた震離は
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