蒼紅:第八話 幻夜
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ゲットはどんな能力者なんだ?」
『かなりの実力者よ…詳細は分からないんだけど…幻惑系の能力を使うようね。性別は不明…』
「はあ?」
性別不明?
モニカの言葉を理解出来なかったソウは珍しく間の抜けた声を出す。
『それが…男だったり女だったりその日によって違うんだとか…恐らくそれも、幻惑の一部なんだとは思うけど…』
「…皇神の能力者にまともな奴はいないのか……」
ダッシュジャンプからの紅き雷霆のホバリングによる長時間滞空によってワイヤー装置に気を配らずとも進むことが出来る。
『流石ソウね、そのままゲートモノリスを破壊して次のエリアへ向かって』
「…………」
ゲートモノリスにチャージショットからのショット連射を浴びせ、最後に雷撃刃での斬撃で破壊するとそのまま次のエリアに向かう。
そして次のエリアに入るとモニカから通信が入る。
『諜報班より入電…!ソウ、その近くにターゲットがいるみたい!』
「ようやくか」
駆け抜けると、そこには既に変身現象を起こしている女性の姿があった。
「あらあら…何て綺麗な子かしら…」
うっとりするようにソウを見つめる女性は自分より年上で自分のサポートをしているモニカと同じくらいか。
変身現象を起こしているので正確な容姿は分からないが、人間の部分を見ればジーノが以前言っていた“良い女”に分類される容姿なのは色恋沙汰に興味が薄い自分でも何となく理解は出来る。
敵対していなければこんな自分でも何となく魅力を感じるくらいには彼女からは妙な何かを感じさせる…が、ソウは妙な既視感を覚えた。
「お前が…パンテーラ…なのか…?」
「まあ…嬉しいわぁ、少年。私のこの美しき名前を知っていてくれたなんて…」
「…おい、お前は…何処かで会ったか?俺は皇神の能力者に知り合いはいないはずなんだがな…」
ソウの言葉にパンテーラは今までの作ったような表情ではなく自然に作られた綺麗な微笑みを浮かべる。
その微笑みに何故かテーラの微笑みが重なる。
「(テーラ…?)」
「さあ、どうかしら?それよりも始めましょう?私とあなたの愛の逃避行を!!ソウ…私を捕まえてご覧なさい?捕まえられたら…私の全身の愛をあなたに捧げてあげるわ」
そう言うとパンテーラは色っぽくウインクするとこの場を去っていく。
「お、おい!待て!!」
『ソ、ソウ…追い掛けない方が良いんじゃないかしら?少し危険を感じるわ』
「待てと言っているだろう!!」
モニカの制止を聞かずにパンテーラを追い掛けるソウ。
『ちょ、ちょっとソウ!?』
普段ならパンテーラを追いかけるような真似はしないだろうに今回は感情に促されるまま追いかけた。
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