蒼紅:第七話 彩花
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ていたストラトス…あの濁りきった目…正気ではない!匂いとは…あの怪物花のことだろうか。戦った際に僕と兄さんにS.E.E.Dの原料である花の匂いが移ったのかもしれない)」
「貴様が…さっきの羽虫の…翅蟲の第七波動の能力者のストラトスか?」
ストラトスを油断なく見据えるソウ。
言ってみれば今のストラトスは理性のない怪物だ。
理性のない怪物がやることほど恐ろしい物はない。
「ディナーが…お喋りするんじゃぁ…ねぇ…空腹に響くだろうがぁ…」
ストラトスが宝剣を取り出して変身現象を起こすと、全身がエネルギー体のような姿となる。
「クッ…クヒヒヒッ!!ならよぉ…腹を満たすために…目の前の物を喰いまくるしかないじゃないかぁ…なぁ!?」
「チッ…皇神の屑共が…」
ソウが舌打ちするとストラトスの肉体が羽虫化した次の瞬間に球状に変化し、ソウとGVに襲い掛かって来る。
「喰わせろぉ!!」
「かわせ!!」
「分かってるよ!!」
2人はギリギリでそれをかわしてGVはストラトスに避雷針を撃ち込んで雷撃を流し、ソウは接近戦は危険と判断し、チャージショットをメインに雷撃ショットを連射してストラトスに撃ち込んでいく。
訓練すら受けていない上に度重なる実験で肉体が既にボロボロのストラトスは他の宝剣持ちと比べて打たれ弱いのか肉体へのダメージの蓄積が大きい。
「あんたらのその匂い…たまらないなぁ…さっきからブンブンブンブン、俺の腹の虫がよぉ…腹の中で…騒ぎまくってうるさいんだよ…」
「なるほど…度重なる実験によって第七波動に人格が飲まれてしまっているようだな。ここまでとなるとテーラの言う通り、倒して楽にしてやるしかないだろうな」
ストラトスが地面に卵を植えつけ、植えつけた卵からは羽虫が生まれると、生まれた羽虫は即座にソウとGVに襲い掛かる。
雷撃鱗で凌ぎながらソウとGVはストラトス本体にダメージを与えていく。
「(ストラトスの暴走も相俟って、この能力の羽虫は作物を食い荒らすイナゴの群れを想起させるな…宝剣ですら制御出来ない程の実験をするなんて…能力者を何だと思っているんだ…)」
理性のないストラトスの能力の暴走にGVは表情を険しくしながら攻撃を続ける。
「GV、分かっているな?」
「分かっているよ兄さん。この状態だと彼を救うことは出来ない。テーラの言っていたように楽にしてやらないと…」
「なぁに…お喋りしてんだぁ…?言っただろぉ…ディナーがお喋りするなんてよぉ…マナー違反もいい所じゃぁないか……ヒヒッ!あぁー…腹が減ったぁ…なぁ…喰わせてくれよぉ…一口でいいからよ…誰か…誰か…誰か…この空腹を…止めてくれよおぉぉ!!!」
ストラトスの飢餓感に苛まれた叫びが研
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