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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第六話 光塔
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掛けるソウ。

「皇神こそ、真にこの国を管理し、守護する光の守り手よ!だからこそ、私は軍を退き皇神についたのだ!全ては…この国の栄光と護国のために!」

今でも忘れはしない。

ある時、第七波動能力者によるテロの鎮圧任務中、能力者に対し何も出来ない軍の惨状を目の当たりにし、自身も左目を負傷してしまう。

その際、軍に代わりテロを鎮圧したのがある人物が所属している皇神の能力者部隊だった。

その人物と言葉を交わして、その人物の器を感じ取り、テロの際に負傷した目の傷による視力低下を理由に軍を辞職し皇神に組することになる。

「元軍人か…どうやら戦闘の負傷の際に脳に異常が起きたようだな?いくら強力な第七波動とは言え、あんなチビを本人の意思を無視して幽閉した挙げ句に利用して能力者を狩り集める皇神に大義があるとは思えないがな?」

イオタの言葉にシアンの機械に繋がれた姿を思い出してか、表情を歪めるソウ。

「所詮国賊如きには分からぬことよ。貴様は我が光に……“残光(ライトスピード)”の第七波動に、目を眩ませていれば良い!電流の伝達速度など、しょせんは亜光速!真なる光には、決して追いつけはせんのだ!」

「言葉遊びは結構だ。皇神のことなど理解したくもないんでな。同じ能力者でも邪魔をするというのなら容赦なく斬り捨てるまで」

いくら同じ能力者でも皇神に与するなら慈悲を与えるつもりはない。

「威勢はいいようだな…だが!音速(おそ)い…音速いぞ!ソウ!!その速度では、私の光速(はや)さは見切れまい!!」

イオタのその言葉にソウは嘲笑を浮かべる。

「ふん、元軍人の癖に戦闘というものをまるで理解していないようだな…光速さだけで全てが決まるなら誰も戦闘で苦労はしない」

確かにソウから見てもイオタの光速移動だけは厄介だと思える。

あくまで光速移動だけは。

「降リ注グ光ノ御柱(ルミナスレイン)!!」

展開したビットによるレーザーを縦横無尽に放つ。

「影絶ツ閃光ノ牙(フラッシュスティンガー)!!」

他にもビットと一緒に突進。

「煌ク断罪ノ滅光(ジャッジメントレイ)!!」

極めつけはビットによる一斉掃射。

多彩な攻撃ではあるが、これらには差はあれど共通の弱点がある。

カゲロウ込みで回避に徹していればイオタの弱点は嫌でも分かってくる。

「それが貴様の言う光速さか?確かに速度だけは大した物だが、それだけではな」

「己…!災禍ノ裂槍(カラミティリッパー)…」

「そこだ」

声のした方向に即座にチャージショットを撃ち、ビットを展開しようとしていたイオタに直撃させる。

「ぐあっ!?」

イオタに撃ち込まれた避雷針に帯電した雷撃により追加ダメージを与え、
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