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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第71話 最後の痴話喧嘩を
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「せっかくフェイカーを殺せたのに、ねぇ!?」
「させる訳無いでしょう?」
まぁ、こんな事しなくても良いんだけどね。ごめんなさいね。そのまま彼女の手をバインドで固定して。
薙ぎ払うように、ヴァレンが私ごと蹴撃を横一閃に放つ。
だが。コレでも彼女はヴァレンの一閃を見切り、ギリギリ当たらない様に回避する。
痛みが奔る。胸部から腹にかけてが文字通り無くなった。即座に再生を試みるが―――
―――おや?
一瞬間が出来ると共に、彼の右腕に収まり、抱きしめられることで床に着くことは無かった。
「酷いですわね。その鬼。想い人ではなくて?」
「ほっとけ」
ギュッと私の抱く腕に力が入るのが分かる。少し呼吸を整えると共に。体を再生させて。
「重い」
「あいた! ……失礼な。コレでも体重管理はしてたんですよ?」
お姫様抱っこの体勢になった所で、ぺって投げ捨てられる。ちょっと失礼しちゃうわ。そんな私に気づいたのか呆れたような顔をしながら。
「サイズ差考えろサ・イ・ズ・差・を! 大体お前はなんでそんな体型選んでんだよ馬鹿か?」
「ば、馬鹿かって……いいじゃない。結構なないすばてーだけど?」
「ないすばてーって、本来のお前ってば悲しみの平原って呼ばれる程度に貧乳じゃねーか。あれか。そういやお前言われたな。中途半端なロリババァって」
「や・め・て! あの、何でそれを今バラすかなぁ!? 昔、巨乳の人って良いよねって言ったの誰よ!?」
「俺だ俺。ただ、やっぱりそうだ。むっつりだ! 昔は体型なんて気にしないわっつっといて。流石のあざとさ、感服したわ」
「ちょっと!?」
突然の暴言に思わず彼女から視線を外して、隣のヴァレンに視線を向けると。
余裕といった様子でキセル咥えて、煙ふかしてるし。あーもー……やろうとしてる事は分かるけど、何かもー。
――side響――
あれ? 俺さっき、えらくかっこいい人にご武運をって言ったはずだよな?
あそこでイチャイチャしてる人たち……あっれぇ?
いやだがしかし、あれはおそらく……。
「なんというか、面白い人たちだね」
「……そうは見えないけどな」
呆れたような、反応に困るような顔をしたフェイトが呟く。
ただ、何というか俺には……あの2人が別れを惜しむようにしか見えないんだよな。
「うわ、空で闘ってるとは思ってたけど、凄いねコレ」
不意に後ろから
懐かしい
(
・・・・
)
と思える声が聞こえて、振り返った。
そこに居たのは、キュオンさんに似た感じのシスター服を纏い、拘束着の様に腰や胸元に赤いベルトを巻きつけた……。
「な……え?」
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