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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第71話 最後の痴話喧嘩を
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とは言え……コレは想定外だ。格闘術に長けてるヴァレン相手にこんな短時間で推すとは。
「ごめんなさいね。もっと色々お話をしたいのだけど、もういかないと」
そのまま宙へと浮いて、ヴァレンの元を目指そうとしたと同時に。
「待った」
響の声を聞いて背を向けたまま止まる。
「……経緯はわからないし、何故と言う疑問はあります。だけど……あの2人を助けてくれたんですよね? その事に感謝を。ありがとうございます。そして、ご武運を」
顔は見えないし、きっと私が声を掛けるなんて烏滸がましい。だけど―――
「あの人なら―――こう告げるでしょうから伝えますね。傲慢なのかもしれないが、無事に生きてほしいと願っているよ。では、さようなら」
今一度、宙を駆ける。さぁ……逝こうか。
空へと出ると共に、虹と灰の極光が高速で入り混じっているのが見える。やはり、元々の出力が違うせいかヴァレンが僅かに、いや徐々に圧倒されつつあるのが見える。
お互いに拳を振るえば、砲撃の様な魔力が奔る。片や純粋魔力。片や光熱。すでにお互いに考えていることは1つだろう。遠距離……否、中距離においても、既にお互い攻撃が当たらないということを気づき、知っている。ならばこそ。
攻撃が当たらないならもっと近くで闘うしか無い、と。
お互い正面から、砲撃のような攻撃を真正面からぶつけ合うにも関わらず、平然とそれを躱し闘ってる。だが、片方は回避も兼ねている関係で、攻撃と防御を暴風の中で繰り返してるが、もう片方は。
「あははははは!」
「チィッ!」
大気が打ち震える程の拳を受けても尚、彼女の動きは止まらない。しかも彼女の場合、その防御するということを忘れたように全てを攻撃に振り分けている。
そして、僅かにヴァレンの左頬に彼女の右拳が掠ったと共に動きが鈍る。その隙を逃さず、左の拳が―――
「させる訳無いでしょう?」
「この……!?」
踏み込むと共に、彼を突き飛ばすと共に、その拳を正面から受けて。四肢を残して弾け飛ぶ。
即座に意識を集めて、彼の隣で再生させて。
「本気で助かったよ……後数秒ほどキュオンが来るのを読み違えていたら死んでいた」
「お互い不死でも、やはり不便ですね」
「言うなよ。コレでも成長途中なんだから」
顔は見えないけど、きっと彼は笑っているだろう。だが、彼が彼女の考えを縛ったのは流石だと思う。近くで闘うしか無いと縛ったお陰で、線としての攻撃、面としての攻撃という選択肢を彼女は取らないということだから。
先程のゼロ距離戦。点としての殴り合い。その規模は砲撃並だがそれは置いておこう。
だがしかし、点は速いが当たる部位をずらせばいいし、何より。私と
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