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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第71話 最後の痴話喧嘩を
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ぱりだ……これよ、これですわ! この感覚は……堪らなぁい!!」
体いっぱいに血を浴びたにも限らず、とろけそうなくらい恍惚とした表情を浮かべていた。その感覚を刻むように自身の体を抱きしめて。
「最ッ……高!」
今一度煙を肺まで吸い込んで、ため息と共に吐き出す。
あぁ、コイツはもう、救いようは無いんだなと確認を取ったのだから。
――side震離――
不意に私の中で何かが積み重ねられていくのを感じる。粘着くような嫌な魔力が消えたと思ったら、今度はコレだ。正直嫌になる。
コレが何を意味するのかが分かるから余計に。
ヴァレンさんと、キュオンさんの計画を知っているけど、それでもだ。きっと言っても聞かないだろうし、計画を考えるとそれは無意味だとしてもだ。
つい祈る……いや、この場合は願うが正しいかな。
あーダメだ。また涙が出てきそうになる。あの二人の状態を知ってるから尚の事だ。
片や吸血鬼として生きる事を放棄しているせいでその力は弱ってるという事を。
片や数百年封印されてたせいで、体を十全に扱えず、その存在が薄まってるという事を。
ご自愛してくださいって言っても二人共する気無いみたいだし。それどころか、最後だからって無茶する気満々だし。
……コレは流も同意した。それほどまでに決意は固く止められるものではないと知ったから。故にあの二人は前に出た。本来なら表舞台に出なくても良かったはずなのに。
それでも姿を表したのはただ一つ。
過去の遺物
(
ゆりかご
)
によって、
今の人達
(
未来
)
を護るために。
あの二人曰く、
預言者の著書
(
プロフェーティン・シュリフテン
)
によって書き出された予言は、最低でも5割は当たるとのこと。つまり今回の予言。
旧い結晶と無限の欲望が集い交わる地、死せる王の下、聖地よりかの翼が蘇る。鬼神が倒れ、血の女王は滅する。なかつ大地の法の塔はむなしく焼け落ち、それを先駆けに数多の海を守る法の船は砕け落ちる。
既に前半は達成させられている。だが、後者を達成させてしまったらそれだけで死傷者が出てしまう。そして二人は言ってた。自分達の記載がなければ5割は達成されてたのにね、と。
しかし、記載がある以上、どれかを達成させなければならないと。そうしなければ、どれかが起きる。最悪な場合全部達成されてしまうとのこと。
だからあの二人は出ることを決めた。だからキュオンさんは動いていた。六課の時もやって来たし、実を言うと初めて遺跡に行ったあの日にも来ていたらしいし。
でも。それでもだ。命を捨ててもいいと考えつくとは思えなくて、二人に聞いて私は驚いた。
そして同時に知った。彼らが
人ならざる者
(
■■
)
で、民を護る騎士
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