暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第70話 星の光
[8/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「主、良かったです!」

「フフ、ありがとうサポートしてくれて」

 スリスリと俺の頬に頬ずりする花霞の頭を指で撫でる。いやほんと、この二人居なかったら勝てなかった。と言うかよく勝てたわ俺。

「フェイト様も感謝です!」

「うん、こちらこそありがとうね」

 俺と同じようにフェイトの頬に頬ずりしてる。

 さ、後は―――





「ぇは♪」





 音もなく何かが鳩尾に突き刺さったると共に、壁へと叩きつけられ崩れ落ちる。突然の事に、呼吸が止まる。いや、それ以上に何が起きた?

 間髪入れずにフェイトが俺とは真逆の壁に叩きつけられ壁が砕けている。

 呼吸が出来なくて苦しい。酸素を―――

「きゃは♪」

 全身が痛むと共に、気が付けば宙を舞ってる。視線が定まらない、そもそも何が起きてる?

 ふと、部屋の中を鮮やかな虹の奔流で埋め尽くされてるのに気づいた。それは先程までのくすんだ色ではなく、鮮烈な虹色。

 そこで悟った。俺がしたのは、彼女のスイッチを入れただけなのだと言う事を。

 
――sideなのは――

 レリックが砕けると共に、巨大なクレーターが出来て、その中心に幼い姿に戻ったヴィヴィオはいた。

「ヴィヴィオ!」

「来ないで……」
 
 先程のものとは違い、まだ少し舌足らずな、いつものヴィヴィオの声。ヴィヴィオはうつ伏せの状態で倒れていて、起きるために必死に手足を動かしていた。 

「1人で、立てるよ――」

 息を飲む。この子は……。

「――強くなるって、約束したから」

「ッ!」

 たまらなくなった。痛む体を無視して駆け寄って、その小さな体を抱きしめる。

 ああ、ヴィヴィオだ―――

 ちゃんとここに居る。居るんだって。

「じゃあ……帰ろうか」

「うん」

 ヴィヴィオが、確かに頷いてくれる。そのままクレーターから出ようとして―――

『コレより聖王女より、聖王陛下へと権限を譲渡されました』

 え? 突然の無機質な放送を聞いて、動きが止まってしまった。

「ママ……?」

「大丈夫」

 思わず空を見上げる、それと同時に。

『が、ぁああ!? ぐぅっ、ぐそ……追いきれ……ぁああ?!』

 鮮血と共に響が吹き飛ばされるのが見える。コレは一体?
 画面の奥で、黒髪となったフェイトちゃんが何かから必死に護るように防御を張ってるけど、直ぐに砕け、また直ぐに防御を張り直してる。

 そして、よくよく目を凝らしてようやく見えた。

 虹色の光を纏った何かが高速で機動していることを。直接目にしているならばともかく、モニターのせいでそれが何か判断がきかない。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ