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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第69話 極天爆砕
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ともかく、後者は嫌な予感しかないわー。
さて、気を取り直して。両腰に差した刀の柄をそれぞれ握ると同時に、瓦礫で出来た壁を乗り越える。そこに居たのは道を埋め尽くさんばかりの大量のガジェットと、その奥には一際大きな扉。玉座の扉を遜色ないほど豪華な作りだ。そして、そのまま視線をずらせば。
「お、やっと追いついた」
眼下にはザンバーを構え、白いコートを纏った何時ものバリアジャケット姿のフェイトが見えた。同時にあちらもこちらを見上げて視線がぶつかる。
―――道を開けます。そのまま待機を。
―――何で、ここに? いや、それよりもなのはは?
―――あちらは平気ですよ。それにしてもコレで話せるとは思わなかったです。
ボッと、顔が赤くなるのを眺めながらガジェットの上を取る。
「二刀流。地薙」
適当なガジェットV型の前に降りると同時に、二刀を加減なしで叩き込むが障壁によって防がれるが関係ない。
更に踏み込む足に力を込めて床を叩き割る。狙いはただ一点。障壁の向こうを薙ぎ払うことのみ。
故に。
「弐の太刀」
斬撃を薙ぎ払うように、衝撃として押し徹す。
瞬間、緋色と黒の二刀を振り抜き煌めいた。目の前のV型がバツの字に斬り落ちると共に、足を踏み出す。AMFが濃い中で、俺では身体強化……どころか、飛ぶので精一杯だ。だからこそ、手加減など不要。
だが……数が多い。
ならば。抜刀した刀を納め、今一度柄を握り、腰を落として。
「二刀居合。砕星」
刃が光ったと同時に刀を収める。
「怪我はないです……ない?」
軽く深呼吸と共に振り返って声を掛けるけど、思わず敬語を使いそうになるのを抑える。また怒らせても怖いし。
「え、あ、うん」
状況が飲み込めてないのか、目を丸くしてるのを見て、思わず吹き出しそうになる。しかも花霞もフェイトのバリアジャケットの胸ポケットから顔を出して目を丸くしてるのが尚の事可笑しくて、ちょっとだけ辛い。
ガシャンガシャンと背後から音が聞こえる。こちらに向かう音……と言うより、崩れ去る音が。
「あの、響、いまのって……?」
「母から教わった、極です。さっくり言えば斬る対象を位置関係に関係無く選べる。という物なんですが、俺はまだまだ未熟なもので、対人には使用できないんです。加減が出来なくて」
「へ?」「え?」
おっと、フェイトと花霞がシンクロしてる。一度ユニゾンしたからかな? 何というか信じられない者を見てるようなそんな顔をしてるけど。
「え、じゃあ待って。響は普段からそれが使えると?」
「えぇ、一応手持ちの技全部に。抜刀の技も使いますけど、実を言うと居合のが得意……です……よ?」
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