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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第69話 極天爆砕
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然と歯を噛み締めると共に、暴風……いや、雪崩の如きの猛攻を皮一枚で捌く。両拳でコレだ。コレに足技等が加えられると、皮一枚では済まなくなってくる。
 拳と刀がぶつかり、刀を持つ手がその衝撃で痺れる。だが、刀から手を離せば、その瞬間圧倒されてしまう。
 不意に、目の前で、足を振り上げたと共に、頭上から振り下ろされる。鋭い蹴撃はこちらの反応を僅かに上回る。

 が。

「あは♪」

「が、あ……ッ」

 間一髪、スウェーで回避することが出来た。
 だが、振り下ろされた足は床を砕き、その衝撃で動きを止められる。同時に右肩に走る衝撃。ヌルの掌底が俺の肩へと添えられる様に、それでいて――

「? いいわ、飛んじゃえ」

 叩き込まれた。

 スロー映像を見ているように、俺とヌルの距離が徐々に離れていき、俺の意思とは関係なく視線が右を向いていく。ぐるりぐるりと、回転していきそして。

「ぁがっ!」

 壁へと叩きつけられた。

 一瞬何が起きたのか分からなかった。攻撃を受けたという判断を得るまで、数秒あった。遠くで、フェイトがヌルへと攻撃を繰り出しているが、今度は足一本で双剣を捌かれてしまっている。

 このままでは勝てない……。

 だが、それ以上に1つ気になったことが出来た。

 なぜ、アイツは今、俺の肩に当てたのか? 間違いなく、アイツは今俺の胸へと当てようとしていたはずなのに、僅かに……いや、無意識(・・・)に体をずらしたせいか。攻撃がズレた。
 今だってそうだ。コイツ、フェイトのフェイントと、本命の攻撃を読んでいる。だが、時折ヌルの攻撃に焦り、手元が僅かにズレた時、その時に限って防がれること無くヌルへと攻撃が通った。まぁ、障壁で防がれてしまったが。

 だが、それでもだ。光が見えた。

 ずっと考えてたんだ。地元へ帰ったあの日からずっと。母の手紙、マリ・プマーフの言葉。それらを考えると、間違いなく、何らかの手段で過去と未来を行き来出来る手段があると。
 確証は有る、あの手紙の中身の端々には不自然な事が書いてあった。
 まぁ、それはいいや。感傷に耽ってる場合じゃないし。

 しかし、コレでなんとなくでも予想がついた。

 コイツ、こちらの行動を文字通り先に見ているんだと。そう考えれば、色々帳尻があう。いくらフェイントを挟もうと、いくらこちらの回避先を読んでても、無意識だけは分からないと。

 なら、なんとかなるかもしれない。瓦礫を退かして今一度立ち上がって……。

「……正真正銘の勝負と参ろうか」

 とりあえずでも、行動を重ねて確証を得て、一手叩き込めればいい。そのためにはまず。情報を集めないと。
 
 フェイトと花霞のオーバードライブ……いや、多分なしでも叩き込め
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