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ある晴れた日に
74部分:優しい魂よその九
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、後先」
「御前に言われてもな」
「そうよね」
 しかし皆の目は冷ややかなものだった、
「おもいきった馬鹿だし」
「本当にね」
「ちっ、またその話かよ」
「それでよ」
 ここで正道が彼に声をかけた。
「御前花火全部使いきれるみたいだな」
「そういうのは得意さ」
 言ってる側から左手の指の又に全部入れてやっている。豪快を通り越してかなり危険である。
「こうやってな。例えばな」
「本当に得意なんだな」
「俺も花火大好きなんだよ」
 この辺りは春華と同じだった。
「さっき言ったような気がするけれどな」
「そういやそうか」
「それでよ、音橋」
 彼は今度は正道に直接尋ねてきた。
「一つ聞きたいことがあるんだけれどよ」
「何だよ」
「御前ギターずっとやってるよな」
「ああ」
「やっぱり自信あるんだよな」
「それなりにな」
 何でもないといった顔で頷いて彼に返した。
「できるつもりだぜ」
「そうか。そういや作詞も作曲もしてるよな」
「中学の時からしてるぜ」 
 ここでも何でもないといった顔だった。
「そっちもな」
「そうだよな。かなり年季あるよな」
「右手でも左手でも弾けるぜ」
 笑って野本に答える。
「どっちでもな」
「両利きか?御前」
「ああ」
 ここでわかった意外なことであった。

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