第百二十話 王都攻略その五
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久志達は勝った、この時多くの捕虜と軍船それに武器を得た地滑り的な勝利となった。その勝利を受けてだ。
久志は会心の笑みでこんなことを言った。
「よし、これでな」
「うん、後はメンフィスまでね」
「進めるな」
「そうだね、本当に鮮やかに勝ったね」
剛は久志に微笑んで応えた。
「今回は」
「そうだよな」
「やっぱり神器の力は強いね」
「ああ、特に俺のレーヴァティンはな」
「一閃で戦を決めたからね」
その勝敗をというのだ。
「本当に凄いね」
「全くだな、ただな」
「ただ?」
「やっぱり戦ではみだりにはな」
久志はこのことについては剛にもどうかという顔で言うのだった。
「使うものじゃないな」
「強過ぎるからだね」
「強力な術も滅多に使わないだろ」
「力も強過ぎるとね」
どうかとだ、剛は強力な術つまりレベル六や七の術について話した。
「攻城戦や野戦でもね」
「壊したくないものまで壊したりな」
「戦場を焦土にしたりしてね」
「とんでもないことにもなるからな」
「みだりに使うものじゃないし」
「俺のレーヴァティンもな」
この剣もというのだ、神器であるそれも。
「一閃で数万の軍勢の堅固な布陣を潰すんだぞ」
「それだけの力ならね」
「それもセーブして使ってな」
その力をというのだ。
「それならな」
「そうそうだね」
「みだりにはな」
それこそというのだ。
「使えるものじゃない」
「だからだね」
「これからもな」
「みだりに使わないんだね」
「全力で使うとしたらな」
「巨人とかドラゴンだね」
「そうしたモンスターとかな」
モンスターの中でも最高位にある自然災害に匹敵する力を持つ種類のモンスター達にはというのだ。
「それかな」
「海の魔神だね」
「俺達の究極の敵だな」
「あいつと会った時とかな」
「そうした時でないと」
「それこそな」
まさにというのだ。
「俺もな」
「レーヴァティンを全力ではだね」
「使わないさ」
こう剛に話した。
「本当にな」
「あまりにも強い力は使うのも難しいね」
「ましてやその力に溺れたらな」
「よくある話だよね」
「ああ、もうな」
その時点でというのだ。
「世界を救う人間にはな」
「なれないね」
「そんな資格ないだろ」
それこそという言葉だった。
「自分の持っている力に溺れるとかな」
「その時点でね」
「もうな」
「そういうことだからだね」
「俺も気を付けてるんだよ」
「そうなんだね、何かね」
久志の話をここまで聞いてだ。剛は微笑んでこんなことを言った。
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