暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第67話 第二ラウンド開始!
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――side――
雪の降る晩だった。日が暮れる前に二人で暖かくて美味しいものを食べて、数時間のドライブ。そしてその道中、私はこう思った。
あれ、これよく聞く実家に紹介します的な。そして、言われるかもしれない。うちの子と釣り合わないわ貴女! って言われるだろう。しかし、誠心誠意伝えればきっと行ける! 筈!
だけど、それは夢幻。甘いものだった。
蓋を開ければ、それは罠だったわけで。
その結果―――私は無様に負けてしまった。
腕をとられ、足を床に固定されて身動きが取れずにいた。最後の絶叫とともに爆発が聞こえて、目を強く瞑った。守りたいものを守れず、私は、私は……。
しかし、何時までたっても熱も爆風も来ない。
なぜ?
ぼんやりと考えながら、瞳を開けると。
「目が覚めた? 待ってなさいすぐに移動するわ、今その用意をしてるから」
誰かが私の前で膝をついてるのがわかる。黒いシスター服を纏ってるのがわかるけど、それよりも、それよりも……っ。
すでに感覚のない左腕を、誰かの足元まで伸ばして。
「私の後方に、茶髪の子が……居ます。私はいい……から」
先ほどまで声を張り上げていたのが嘘の様だ。
いや、違う。誰かがここに来た、それだけで私の体は安心しきってしまった。最後の望みを託せると。
最後に大きく息を吸って。声に力を宿して。
「私はもう死ぬ。持たないんだ。だけど、後ろの子ならば、あの子ならばまだ処置すれば助けられる、だから―――」
助けてあげてほしい。と声を出す前に。
「それは聞けない相談よ」
何も無かったように告げられる。思わず奥歯を噛み締めるが、それは仕方ない。おそらくその発言の意味は、ここに残っているのはもう―――
「泣きながら助けてって、自分も死に体だというのに。その願いを受けて私はここに来たんだよ
シンリ
(
・・・
)
」
時が止まったように感じた。痛くて仕方ないのに、熱くて辛いのに、その痛みや辛さも無くなったように。
嬉しくて、胸が一杯になって―――
「なら、良かったぁ」
ふ、と体から力が抜けるのを感じる。コレは……あぁ、血を流しすぎたな。まぁ、負傷の度合を考えればコレは適切だね。仕方がない。
だけどもう……思い残すことは―――
「選びなさいシンリ。いえ、叶望震離」
「……?」
やけに周りが静かになったなぁ。まだ爆発物とかあるだろうに、建物が燃える音が聞こえるはずなのに。
「このままならば、貴女は己が命を盾とし人を救ったと、誇り高いまま死ねる。だが―――」
「違う」
何を巫山戯たことを。言うんだこの人は……!
「その理屈は。あの
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