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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第66話 決着、あなたを慕う事
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一瞬で、こちらの動きを学習したのか、僅かな隙に今まで使わなかった肘をねじ込んできた。交わしきれずに、鳩尾に突き刺さり、たまらず口から血を吐き出した。

「私の勝ちだ!」

「……まだ、だぁああ!!」

 その腕を掴み、離れないように渾身の力で掴む。そして、空いた手をトーレの胸に添えると共に。

「最初に教わって、練度を高めたこの一撃。受けろ」

 トーレ目掛けて、全身全霊の一撃を―――衝撃を通した。
 血を吐き出しながらも、まだ目は死んでない。 
 
 互いに反動で空から落ちる。

 それでも目を離す訳には……と想ったが、既に向こうは意識を無くし、瞳に意思が宿っていないのが見えて。

「……俺の勝ち、だ」

 拳を振り上げたかったけど、もう体が言うことを聞かない。あぁ……この後ゆりかごに行かないと……あ、その前にFWの皆の援護に……行かないと……。

 それで、その後は……ゆりかご行って、雪達の援護に……。


――sideチンク――

『チンク姉! トーレとセッテがやられた!』

「……そうか」

 焦りを含んだオットーの通信を受けて小さくため息を吐く。あの二人の目的は地上本部に残る戦力の駆除並びに、潜入しているドゥーエの回収が目的だった。

 同時にナンバーズとしての力の誇示も含まれている。ゆりかごにはヌルが聖王の器と共に、ゆりかごに侵入したエース・オブ・エースや、お嬢を殲滅。

 だが……ここまでだな。

「オットー、悪いがここで降りるぞ。皆にそう伝えてくれ。皆で投降すると」

『え、チンク姉、何で!? まだここから立て直すことは……』

「立て直したところで。また身内(・・)から撃たれるのは嫌だからな」

『! やっぱり……あの怪我はヌルが』

 あまり感情を出さないオットーが悔しそうな声を上げる。

 ビルの瓦礫に身を潜めながら、ギンガの動きを伺う。ゆりかご内部の響とお嬢の対決を見て、勝負が決した時静かに涙を流していた。私にはその涙の意味が分からない。

 ただ、悲しくて泣いたわけでもなければ。辛くて涙したわけでもなさそうだ。

『分かった。皆にはなんて説明―――』

『ったく。チンクちゃんも結局使えない屑でしたか』

「クアットロ!?」

 音声通信だけで、私とオットーの通信に介入してきた。音声は通らず、オットーの姿は見えるがあちらも突然の通信に困惑している様子だ。そして、クアットロのその様子はいつもの飄々としたものではなく、明らかに不機嫌と行った音色だった。

『どいつもこいつもホントに使えない。トーレ姉様も、セッテちゃんも負けちゃって。留守を任せていたシュバルツも足止め1つ行えない。使えないわぁ』

「私達の読みが甘かった
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