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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第65話 空で煌めく雷光
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姿が揺らいだと思えば、そのまま消え、突然目の前に現れた。虹色に輝く魔力を拳に込めた、莫大な破壊力を持ったそれがこちらに向ってくる。

「このぉっ!!」

「きゃあっ!」
 
 とっさに拳の到達点に盾を張る。それでも私の体を吹き飛ばすほどの威力。直ぐに空中で体制を整えて地面へと降りて考える。

 今のモーションに見覚えがあるから。だって、今のフェイントを込めた移動法は……!

『そうだ〜、今あちらが面白い事になってるのでどうぞ〜』

 ここには居ない彼女の声が玉座の前に響くと共に、壁や扉、玉座に多数のモニターが展開される。そして、そこに映し出されているのはただ一つ。

「フェイトちゃん!?」

 丁度フェイトちゃんの盾を突き破り、そのまま地面へと叩き落としている場面。突然の事に思わず叫んでしまった。

『使えない使えないと思っていたんですが、貴女の親友をこんなに追い込むなんて良い拾い物でした〜。偶にはゴミ拾いもしてみるものね〜』

 違う! と反論する前に、響が刀を振り上げ、倒れているフェイトちゃんへ止めを刺すために突っ込む。

 画面の向こうのフェイトちゃんは未だ動けず、防御体制も取れていない。あのままじゃ……。

「わぁあああ!!」

 突然の叫びに、体がビクリと硬直してしまう。

「ヴィヴィオのママを、返してぇっ!!」

 ヴィヴィオの身体から再び虹色の魔力が迸る。その余波に吹き飛ばされそうになるのを堪える。だけど、その間にも……。

『とっても良い拾い物。フェイトお嬢様に勝てるなんて思わなかったわぁ』

「っ……やめて、響ぃ!!!」

 聞こえないとわかっているのに叫んでしまう。このままではあの2人が……。だけど、そんな思いも虚しく、フェイトちゃんの元へ突っ込んだと同時に白煙が上がった。

 そして、察してしまった。直前まで見えていたフェイトちゃんは、響の姿を捉えていたようには見えなかった。もっと言えば、攻撃されることにも気づいていなかったのかもしれない。

『あらあらまぁまぁ! あれは死んじゃいましたかねぇ?』

「……そんなことない! 絶対に無い!!」

 足元がふらつく。声が震える。頭がこの事実を認めたくないと叫ぶ。 

 けれど、どこか冷たい部分で、私は認めてしまっていた。あれは躱せないって。

『お嬢様が死んでしまったのはここに居る悪魔のせいですねぇ。防御の薄いお嬢様ではなく。硬い防御をお持ちの貴女が居たら、ねぇ?』

 足元から崩れて行くような錯覚が、私を襲う。あの人の言うとおりだ。何が……守るための魔法。

『我が身可愛さか、はたまたお嬢様に死んでもらいたかったのか。どちらにせよ貴女が残るか、二人で戦えば……こんなことには。
 どちら
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