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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第65話 空で煌めく雷光
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て軽くはない。身体を動かそうと思えば軋み、痛みが奔る。願わくばこのまま眠り直したい……が。

「……アイツは何処にいった?」

『まだ上空におります。申し訳ない、接近していたことに気づいておりましたが、アリスを撃つとは考えておりませんでした』

「気にすんな。あのゴリ男と、その付添はあんなんだしゃーない。元三佐のファンクラブに入ってるくらいだしなー」

 元三佐が裏切った日から、アイツの周辺を調べて驚いたっけなぁ。ファンクラブがあるのは分かってたけど、それに入ってる人の数と、少し調べただけど出て来る人たちを。その中に懐かしいけど嫌な名前が入ってるって気づいた時には笑っちまった。

 まぁ、いいさ。今更味方ごと撃たれたって気にしない……訳は無いけど、今はそんなことよりもだ。

「シルフ。アイツが動いたら直ぐに追う。準備だけお願いしてもいいか?」

『はい、六槍から合体させ、二槍へと切り替えます。なので防御は期待されないで下さいね?』

「あぁ、勿論いいさ。元々防御は苦手なんだ。次は決める。必ず叩く」

『えぇ、やってやりま……お待ち下さい。全チャンネルで映像が流れてきます、出しますね』

 なんだろうと考えながら、首を横に向けて、出された映像に目を通して……。

「……最悪だな」

 その映像を見て、ふつふつと怒りが湧いてくる。酷すぎる上に……あんな望んでいない事をさせられてるなんて、考えたくもなかった。

 だけど、シルフだけは……。

『……アリス。この黒髪の人は一体?』

「ん? あぁ、そうだったな。緋凰響。俺達の将だよ……今は操られてるせいで悲しい太刀筋だけど、普段は綺麗な筋のやつなんだよ」

『……ヒオウ、ヒオウ。かつての記憶データを失った私ですが、その名前とあの方の姿が……懐かしくて、なんと言えば良いんでしょうか? 不思議な気持ちになります』

「……そっか」

 響見て懐かしいっていうのは、あれかな俺達が船に乗ってた時期に見たから……じゃないよな。だけど、そりゃ一体どういうことだ? 製作時期も不明な代物とは言え、響と関わりがあるとは思えないし。やべぇ、全くわからんなコレ。

『あ、それはそうとアリス。上空でも動き始めそうです。用意を』

「あぁ、分かった」

 考察は後回しだ。今は俺のやるべきことを済ませて、元三佐を落とす事。それだけに意識を向けよう。あちらに行きたいのは確かにある。だが、それを言い訳にして手は抜けない。俺達にチャンスをくれた人の頼みだ。何とかしないとな。


――sideディエチ――

 今、このゆりかごにあの子の母親が乗り込んできている。理由は勿論あの子を救うために。

 そして、あの侍……ヒビキを抜いた以上、もうすぐここに来る。
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