暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第65話 空で煌めく雷光
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にここで気づいた。向こう側には何かが複数居ると。よーく目をこらせば何かが動いているようにも見える。

 そして、割れる直前に―――

(あ、奏ー。突然で何だけど、ゆりかごに入りたい。どっか穴とかって開いてないかな?)

(……うん!?)

 久しぶりに聞き馴染んだ幼馴染の声を聞いて、変な声が漏れちゃった。



――sideアーチェ――

 ……痛い。体が痛い。拳が痛い。足の付根が凄く痛い。そして、木とかがすっごく重い。

 左手と顔は外に出てるけど……それ以外の体は木々に挟まれて動かせないし……ってか。あの赤い宝石って何さ? 出てきて殴りつけたと思ったら爆発したし。お陰でリュウキが何処行ったか見失ったし。眩しすぎるんだよ。

『オ……嬢? ヤリ……マシタね?』

「うん、ミーティアもありがとう。何とかなったかもしれない」

『自分……ハ、ナニモ。しばら……く、お暇を……モラいます』

「うん、いいよ。後はなんとかなるから」

『御……意』

 その声を最後に、シャットダウンしたのか反応が無くなった。全部終わったら必ず修理に出すからね。

 さて、何とかここから抜け出さないと。ゆりかごは飛んでったわ、地形めっちゃ変わるわで、シャッハさん達が心配―――

 そこまで考えて、目の前からレーザーが飛んで来るのが見えて、咄嗟に左手を掲げて盾を張る。だが、もろく小さい故に、容易く貫き、肩へと突き刺さる。

 痛みで声をあげようにも、その体力すら残っていない。加えて逃げようにも体は倒れた木々に挟まれて動けないし、ミーティアも損傷して先程眠ってしまった。
 レーザーが飛んできた場所を見ると2機のガジェットV型と、10機以上のT型。それらが私を取り囲むように展開している。

 ―――敵のアジトの前なのに、戦力なんてあるって分かっていたのに……ミスったな。

 ゆっくりと迫ってくるアームを、眺めながら目を閉じる。

 だけど、仕方ないね。全力を出してこの様だ。もう抵抗もできないなら、せめて一思いに死にたいなぁ……。
 最後に名前を呼んでもらえたんだ、悔いはない。でも、痛いのは嫌だなぁ。








「うおおおおおおおおっっっっ!!!」

 上から声が聞こえ、思わずビクリと反応してしまった。
 
 何? と声を出す前に。

「アーーーーチェェエエエエ!!!」

 空からの砲撃がV型の1つを捉え、圧壊させる。加えてもう一つ影が落ちてきたと思えば、もう一つのV型が真っ二つに割れる。

「邪魔だ、どけぇぇぇええええっっ!!!」

 裂帛の咆哮と共に、残りのI型も斬り落とされ、撃墜されていく。

 陣羽織を着ているけど、その姿は間違いなく……。


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