暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第63話 開戦と凶報
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袴に、ノースリーブ型の黒いアンダー。赤いマフラーを纏ったその姿は、まさに忍者と言った格好だった。
 
「色々聞きたいけど、中に入ったんなら何か掴めたんか?」

「悪い報告が幾つかと、特に悪い報告が1つ。どっちから聞きます?」

「……悪い方からお願いしよか」

 一瞬考えてから、そう告げるはやて。静かに頷いた後紗雪は1つのデータを表示する。

「まず、内部はAMF濃度が濃いという事。そして突入部から駆動炉と玉座の間はそれぞれ正反対。玉座に向かう道には大きな砲身を持った子と壁をすり抜ける子が居たためそれ以上は向かえず。反対に駆動炉に通ずるであろう道には大量のガジェットがいるので、こちらにはあまり護衛は居ないのではないかと推測します」

「……確かに悪いことやな。ヴィータ!」

「おう、言われなくても駆動炉はあたしとアイゼンがぶっ潰す!」

 即座に役割が決まる。だけど、コレで悪いことなら……特に悪い報告は?

「そして玉座の方向には遠目で2人を見ただけです。一番の問題が、二本の刀を持った()がその道を守ってること。そこには二つの道。まっすぐ玉座へ向かう道と、上部へ向かう階段の2つが……ごめんなさい。こちらは全て分身を破壊されたので、コレ以上は」

 侍、その言葉を聞いて皆の視線が鋭くなった。そして、その侍は二本の刀を持っている。

 という事は。

「お察しの通り。玉座への道を守っているのは響です。しかも最悪なのが……操られてるって一発でわかります。
 接敵と同時にまっすぐこちらの首を取りに来ました。
 ……効率よく人を殺す技術全開の響です」

 それを聞いて、静かに奏が涙を一筋、流したのが見えた。


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