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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第61話 貴女のせいではないんだって
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。
震離が死んだ? 嘘だ。だって、人一倍警戒心の強い震離だよ?
「……遺体の山の中に、もう炭化して誰だったのかすら分からない中に、その子の腕だけが見つかったそうです」
……え? 腕があったって……、待ってよ。だったら。
「ま、まだ生きてる可能性だって!」
「……辺り一面豪雪の中で、火災の中心で……生存している可能性が有ると思いますか? そして、その腕も何者かによって切り落とされた後だとしても?」
涙で目の前が歪む。嘘だと思いたい。そんなわけがないと。
「……そんな。この事を奏達は……?」
静かに首を振るのを見て、察した。察してしまった。
じゃあ何? あの人達は……下手をすれば既に2人失って……そんな!
「このことはまだ伏せておくそうです。そして、今日には奏さんに伝えられるでしょう……出撃を認めないと」
そこまで聞いて、私の目の前が真っ暗になってしまった。
――side奏――
入ってきて早々に、ギンガやティア達を退室させた時点でなんとなく嫌な予感がした。
いや、それよりも。
何時もニコニコしてるこの人が―――フェイトさんが、笑わないで。執務官として仕事をする時の様な表情をしてたから。
そして。
「……八神部隊長からは以上の通りです。なので、天雅空曹の機動六課への合流は一時保留。並びに怪我の治療に専念するように。これで以上です」
淡々と語るフェイトさんを見て、色々言いたいことは有る。いや、有ったというのが正しいか。
だって、目を合わせたら会話できる程度に仲良くなった方ですしね、痛いほど伝わってきた。
―――ごめんなさい。
ただ、その一言が。痛々しいほどに。きっとはやてさんもフェイトさんも、色々考えての事だろう。
それにしても私も馬鹿だな……集中治療室に入ってたのに、出撃できると思い上がってたのだから。
「了解しました。テスタロッサ隊長もわざわざ感謝致します。後は……治療に専念致しますので」
「……私達もコレより隊舎を移動する関係であまりお見舞いに来ることが出来ません。が、具合が良くなるよう、お大事に。それでは失礼します」
お互いに敬礼をして、フェイトさんは部屋を出ていった。
……ポツン、というわけではないけど。座った姿勢のまま、ぼふり、とベッドに横たわる。
気持ちは分かる。私が上の立場でも恐らく同じ指示を出していただろうし、間違ってないんだコレは。
だけど……。
「悔しいなぁ、あそこで墜ちなければ……一緒に戦えたはずなのになぁ」
病室の天井が滲んで見える。私がやられた時のことを思い出して、今更になって悔しさが滲んでくるんだから。
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