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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第60話 敗戦と次への決断を
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流の所属が所属や、クロノ君達も動いてくれとるけど……」

 声が沈んでいく。それもそのはずだ。地上本部の陥落と、行方不明人物の捜索とでは優先順位が違いすぎる。
 
 だけど―――

 今私達よりもショックを受けているのが、あの場を無傷で戻ってきたギンガだ。

 スバルのお姉ちゃんとして、何時も気丈に頼れる姉をしているのに、響を奪還出来なかった時、泣いて謝っていた。無理にでも残ればよかったと。無茶をしてでも追撃を仕掛ければと。

 だが、それならば私もそうだ……ッ。ティアナを抱えていたとは言え、魔力の温存という選択肢を取らなければ、紗雪の救援に間に合ったはず。それどころか、三人で戦闘が出来たのかもしれないはずだった……。

 なのに、なのに‥…ッ!

 ヴィヴィオだってそうだ。元はと言えば、私がちゃんと、ヴィヴィオを守っていたら……。

 六課に残ってた皆もそこまで痛めつけられる事は無かったはずだ。優夜と煌、時雨の三人の主な負傷は至近距離からの砲撃による負傷だった。
 ノイズ混じりの映像で確認した。煌は動けなくなった所をトドメと言わんばかりの収束砲。時雨はシャマル先生と共に防御魔法を張っている動けないタイミングでの奇襲。そして、剣を防いで回避も防御も取れない姿勢での至近距離の砲撃。
 殺傷設定ので近距離砲撃……間違いなく恐怖に駆られていたはずだ。そして、優夜はシャマル先生からの通信を受けて、時雨の救援に入った所を、諸共撃たれてしまい。そのまま海まで叩きつけられてしまった。そのお陰で時雨にはあまり怪我はなかった。
 
 だけど……。結局私は守れなかった。護るって誓ったのに。そのための私の魔法なのに。

 世界中を救いたい。そんな事は出来ないと分かってる。それでも手の届く位の、目に見えるくらいの者は救いたかった。手の届く範囲に、目に見える範囲にいた筈なのに……護れなかった。

 目の前が滲んでくる。悔しくて、悲しくて……、何もできなかった自分が情けない……ッ!




――――


――side?――


 はあ、と息を吐くと、白い煙が宙に舞う。生温かい粒子が空気に溶けて散っていく。けれどそれだけだ。冷え切った指先は少しも暖まらない。
 やっぱり、自分の吐息程度ではそれほど暖まる効果なんて期待出来うるはずもない、か。

 いや、それよりも……。こんなにも寒いのに、少しでも温まりたいのに。私の周りには何も無い。

 それどころかここは……。

 ゆっくりと辺りを見渡すと何にもない。空を見上げても何も無い。雪が降ってるわけでもないのに、私の周辺は雪しか見当たらず、私の周囲だけがやけに明るい。

 ……しかし、これは夢なのだろうか? かと言って直前のことを思い出そうにも頭の中に霧がか
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