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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第60話 敗戦と次への決断を
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けつけられていたら奏を救えた。それだけじゃない。六課に居た皆の援護も出来たはずだ。
 
 なのに、なのに私は……ッ!


――sideなのは――

「……以上が花霞に記録されてた、事の本末や」

 バキンと、ヴィータちゃんが机を力任せに殴りつけ、その拳からは血が滲んでた。

 私自身も悔しくて唇を噛んでしまう。

 あの勝負。誰がなんと言おうと、間違いなく響が勝っていた。だけど……強いていうならば、欲を出してしまった。
 きっと響は足止めをするために戦闘をしていたはずだ。その為の素手での戦闘で間を持たせていたはず。故に勝利を欲してしまった故の敗北……。

 だけど。

 あれを見て誰がそう責められるものか! 誰にも責められない。寧ろ彼は勝利条件を満たしていた。敵の目的はギンガの拉致だった。それに気づいて、即座に負傷していたアーチェと共に転送させた。恐らくこれで彼は気づいたんだろう。ギンガが……いや、2人も戦闘機人だということに。

 だからこそ、咄嗟の盾にされた子を庇い、守ってしまったんだ。

「……もう一つ報告や。六課を襲った老婆。その人が所持してたデバイスがこれや」

「「ッ!?」」

 モニターにその人が現れたであろう時間帯のデータログと、画像が表示される。それを見て気づいてしまった。

 流と震離のデバイスを所持して戦闘に参加していると。

 確かに右手に杖を……いや、剣を、左手に銃を持ったその様はまるで流の様だった。そして、データログには確かに震離と流の所持デバイスだと表示されている。

 つまりこれが意味するのは……。

「……最悪な場合、覚悟を決めといて欲しい。ルヴェラにいる管理局員にも問い合わせておるけど……あまり進捗は著しくない」

「で、でも。直接行って探せば!」

 ヴィータちゃんが立ち上がると同時に僅かな望みを言うけれど。はやてちゃんはゆっくりと首を横にふって。

「……震離と流らしき人がバイクに乗って出発したところまでは掴んどる。けど、そこでパッタリや。その日は雪が降ってたらしくてな。地元の人もあまり出歩かなかったらしい。その上皆防寒着を着ている以上、すれ違ったとしても分からへんよ」

「……でも、はやては……あの2人が死んじまったとかって考えてないでしょう?! あたしは……あまり2人に構ってやれなかったけど。流は自分を盾にするくらい根性ある奴だって知ってる! 震離だって1人で色々出来るやつだって知ってるんだ!」

 声が震えてる。そう言えばヴィータちゃんはあまり2人に……ううん、あの4人とは関われてなかったんだよね。私が出来ない部分を補ってくれてたせいで、しっかり見てやりたいって何時も言ってたのに……。

「勿論、2人の捜索は依頼しておる。
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