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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第59話 その日、機動六課
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まって。ため息を1つ。
「天双流槍術、有栖優夜だ。自慢じゃないが……同期の中では一番極みに近いと自負してるぜ」
右の槍を持ち上げて、切先を突きつける。すると、プルプルと震えだして、刀を天へと掲げて。
「何という僥倖! すまなかった斯様な槍兵などと言って! 貴公も相当な騎士であったか!」
「訂正、俺は騎士ではない。槍兵で合ってるよ。さぁ、時間いっぱい付き合ってもらうぞ!」
「フハハハ、行くぞ、有栖ぅううううう!!」
直後。俺とアイツの軌道の線が激突した。
――side奏――
それは突然だった。不意にこちらに向かって高出力の魔力弾が発射されるのと同時に、それに合わせて上下から何かが飛来するのを見て。
「奏!」
「はい!」
『sonic move.』
空を行くエリオとキャロ、そしてフリードの前に出て、フェイトさんが盾を張る。その後ろで、私は上下に銃口を向けて直射砲を放つ。シールドに着弾し、煙が上がる中で。上下に飛来してきたものが砲撃に直射砲に当たって戻っていくのを目で追う。
そして、煙が晴れるとそこに居たのは。
「戦闘、機人……」
それも二人居る。だとするとここは……。
「……お願いできる?」
「! 了解。エリオ、キャロ行こう」
「でも……フェイトさん一人でなんて……」
「……わかりました。フリード!」
一瞬渋るキャロを、その後ろに座るエリオが分かってくれた様でフリードに指示を出してくれた。フリードと戦闘機人の間を飛んで、警戒をしながら、ちらりとフェイトさんに視線を向けて。
―――先輩、お気をつけて。
―――うん、そちらもね。
短くアイコンタクトで会話を終えて、何時でも迎撃出来るよう二丁を構えながら空を往く。
「エリオ君、どうして……?」
「アウトレンジから狙える相手がいるのに、空戦のできない僕たちがいたらフェイトさんが全力を出せない。だったら当初の目的を完遂することを優先するのが僕たちのやるべきことだよ」
フフ、正解だよエリオ。ごめんね、その通りって褒めてあげたいけど、何時こちらに敵意を向けられるかわからない以上、私も警戒を解くことは出来ないんだ。
ある程度距離を取ったのを確認して、警戒を向けて。
「流石、なのはさんからの教えが効いてるね。キャロもその考えも悪くないけど、エリオの言う通り、出来ないことを無理してするよりも、出来ることを優先するようにしたらいいよ」
「……はい」
「まぁ、先輩ってば、何時もあわあわしてる感じだから、私もちょっと心配だけどねー」
「……フフッ」
あ、エリオが吹き出した。
「先輩に言いつけてやろー」
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