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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第58話 終わりの始まり
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ンガを前に出すわけにはいかない。
視線をあいつらに向けると。チンクが倒れたウェンディの側に駆け寄って、その隣にノーヴェが二人を護るようにヌルとチンクの間に立ってる。
だが、ノーヴェ自身もギンガからの一撃を受けたせいかダメージは軽くないように見える。
そして、あの図を見れば仲が悪いのは察することが出来る。
ということは、だ。時間稼ぎをすれば―――
『主!』
「ッ!」
花霞の声を聞いたと同時に、自然と体が動いた。
「久しぶり、ねぇ……ヒビキ?」
「……おいおいまじかよ。ギリギリまでわからんかった」
拳と刀がぶつかり合う。割りと距離を取ったにも関わらず、一瞬で詰めてきやがった。しかも……。
「お前、ギンガに向けて来ただろ?」
「えぇ。私を前に、他の女の話? つれないわぁ……それは、ある程度原型を留めておけばいい、そう言われていたので……そのつもりでしたけど?」
ギギギッと花霞の刀身から嫌な音が聞こえる。こいつ、今の反応出来てなかったらギンガに怪我どころの騒ぎじゃない。それこそアーチェの時の比じゃない。首折るレベルだろうし……。
クソッ!
「あら?」
刀を引いて体制を崩した後。手首を引寄せ、そのまま襟元を取って。
「うらぁ!」
ローブを剥ぎ取る勢いで、投げ飛ばす、空へと投げ出されたアイツ目掛けて。苦無を二本投げ込む。
だが、一瞬赤と緑の目を輝かしたと思いきや、ニヤリと笑みを浮かべて両手を振って苦無を弾く。
そのまま着地をしたのを確認して。改めて思うのが……コイツ、ヌルとか言ってたか。
コイツの姿を見ると……どうもヴィヴィオを思い出す。胸元に0と書かれたプレートをつけて、青いボディースーツ。
そして、はやてさんのバリアジャケットのような、青い縁取りのされた上着と腰には裏地が赤の黒いマント。
何というかヴィヴィオが成長したらこんな感じになりそうだなと思う。
ただ、こんなに性格の悪そうにはならないと思うけど、な。
「大胆ねヒビキ?
見えて
(
・・・
)
たのに、反応が出来なかったわ」
「……?」
見えてた? 何を? ……考えられるのは手首を取った時のことか、はたまた投げられたことか。
まぁどっちにしろ、だ。完全に殺意向けられちまったし。
「チンクとその愚妹共。タイプゼロを捕まえなさい。私はあの人と語り合うわ」
後ろにいるチンクに達には目もくれず。淡々とそう告げるのをみて、気分が悪くなる。コイツ完全に……妹に当たるであろうあの子たちに興味を持ってないということが分かるから。
「……行くぞノーヴェ。ウェンディ、動けるか?」
「だ、大丈夫っす。ギリギリ受け身とれたっすから」
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