第三章
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「この世界を破壊する巨人を信仰して」
「よりによって」
「自分達以外の存在を認めん」
「宗教もです」
「そんないかれた連中やからな」
「以前から我々を敵視していましたが」
もっと言えば我々『も』だった。
「彼女のことを聞いて」
「特にやな」
「はい」
まさにと言うのだった。
「自分達の活動の邪魔だと認識して」
「そしてやな」
「殺そうとしています」
「話はわかった」
ここまで気一手だった、サンチェスは頷いた。そうして老人に対して強い声で約束する様に述べた。
「これからな」
「賊をですね」
「成敗しに行くわ」
「お願いします、彼等は我々に対して以外にも」
「テロをやるな」
「そうした者達なので」
「どっちにしてもな」
「成敗する必要がありますね」
「政府としてはな」
どうしてもとだ、サンチェスは答えた。
「そうせなあかん」
「それでは」
「早速連中のアジトを突き止めて」
「そのアジトを攻めてですね」
「憂いを断つわ」
女神官を襲うそれのというのだ。
「そうするわ」
「宜しくお願いします」
老人が言うとだった、部屋に。
一人入って来た、その者はというと。
黄色い神官の服を着た人間の女だった、眩いばかりの金髪は腰まであり目はサファイアの輝きを放っている。肌は白く頬は薔薇色で歯は象牙の様に白く小さな唇は紅で目鼻立ちは実によく整っている。
長身でしからも神官の服の上からでもわかるまでに見事な身体だ、その彼女が老人に対して言ってきた。
「フェルゼン様ご心配は無用です」
「貴女はそう言うが」
「巨人軍なぞです」
それこそと言う返事だった。
「私が一人いれば」
「それでというのか」
「はい、巨人軍のアジトに赴き」
そうしてというのだ。
「成敗してきます」
「その様なことは考えないで欲しい」
老人は美貌の女神官にこう返した。
「貴女は強いとはいえ女性、それでは」
「テロリストを一人で倒すことは」
「無理だ」
まさにと言うのだった。
「折角星の方々が来られたのだ」
「それならですか」
「星の方々にお任せして」
そうしてというのだ。
「貴女はこの神殿の中にいて欲しい」
「私を狙っているのですから」
それならばとだ、女神官は老人に話した。
「それならです」
「貴女ご自身でか」
「ことを解決することが筋です」
「そう言われるが」
「まさか」
サンチェスはその女神官を見つつ老人に問うた。
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