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真の悪
第二章
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「それで悪、それも邪悪とは」
「だから本当にな」
「こいつを観ていればわかるんだよ」
 二人の言うことは変わらなかった、だが。
 香織がわからないことも変わらなかった、しかし万物は流転するという言葉があることからもわかる様にだ。
 香織の考えも変わった、ネットで調べてみるとだ。
 在田の発言があった、何とそれは。
「えっ、言論弾圧ですか」
「ああ、自分と違う意見はな」
「すぐにだよ」
 二人は香織に真剣な顔で話した。
「ああしてな」
「抑えろとか言うんだよ」
「しかも国家権力ちらつかせてな」
「議員のそれをな」
「そんなことは」
 とてもとだ、香織は二人にさらに言った。
「与党の方は」
「しないだろ」
「よく漫画とか小説じゃそういうことするのは与党だけれどな」
「それが実はするのは野党だよ」
「そっちの方がするんだよ」
 そちらの方がというのだ。
「それであいつは特になんだよ」
「そういうことするんだよ」
「自分と違う意見や首長にはな」
「すぐに差別だのレッテル貼ってな」
 そのうえでというのだ。
「抑えろとか言いだすんだよ」
「それがいつもなんだよ」
「言論弾圧を言うとか」
 それこそとだ、香織は眉をこれ以上はないまでに顰めさせて言った。
「一番やったら駄目ですよね」
「特に政治家はな」
「権力にあったらな」
「特に権力をちらつかせるとか」
 このこともと言うのだった。
「駄目なのに」
「そのやったら駄目なことをあえてするな」
「それがあいつなんだよ」
「しかもこれだけじゃないからな」
「これも相当なことだけれどな」
 二人も眉を顰めさせていた、そのうえで香織に言うのだった。
「最低な奴だよ」
「本当に悪い奴だってことがわかるのはこれからだよ」
「言論弾圧とか権力をちらつかせるだけじゃない」
「もっとわかるからな」
 在田を見ればとだ、こう話してだった。
 香織に彼をさらに見る様に言った、大学のサークル漫画研究会の中でそうして話して次は漫画の話になった。
 香織は在田をさらに見た、すると今度は。
「あの、北朝鮮と」
「ああ、付き合いあるんだよ」
「あいつはな」
「あいつだけじゃないけれどな」
「北朝鮮と付き合いがある奴は」
 二人は香織にそうした人物達の話もした。
「国会議員や学者に多いぜ」
「ジャーナリストにもな」
「リベラルとか言ってる奴多いけれどな」
「その実はな」
 リベラルと言ってもというのだ。
「北朝鮮とつながりがあるんだよ」
「ああした連中の多くはな」
「リベラルとか人権とか民主主義とか言うけれどな」
「平和とか自由とかな」
「全部あの国にないものですよ」
 香織も知っていた、このことは。
「世襲制の独裁国家じ
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