暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第54話 PM20:42.
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れは杞憂なんだと気付かされる。屋敷全体に地響きの様な振動を感じた、そして、警報が鳴り響き、表示される文章はただ一つ。侵入者が居ると。それに合わせて、外から音が聞こえる何かがせり上がるような音が。
「……震離さん……だめ、逃げて」
「人のことより自分のこと心配して、ね」
胸の中で血に塗れてる流を横目に部屋の中を確認する。まるで六課にあるデバイスルームの様な部屋だ。けど、六課と違うのが……。
「最悪、全部初期化されてる……くそっ!」
右手でコンソールを叩いて救援を出そうにも初期化されていては意味がない。管理局の保有するシステムと言えどこれでは何処にも救援は出せない……。
他に何か無いか、と思って歩き初める。そして、ぱしゃんと何か水たまりの様なものを踏んで、思わず視線を下へ向ける。薄暗くてよく見えないが、水たまりが有る。だが、普通の水とは違って僅かに粘度を持っているようで、足を上げると薄く糸を引いてる。
視線を周囲へ向けると急いでいて気づかなかったが、コンソールの至る所に赤い何かが飛び散ってるのが見える。そして、扉のすぐ横にある小さな山を見て、吐き気に襲われた。
その山の所々から手や足といった物が飛び出している、手の甲の皮はズルむけで骨も見え、足先は肉が削ぎ落とされた様に骨だけになっている。そして、その周辺には細かくなった肉の固まりが所々に落ちていることに気づいて…‥。
「……ぅっ」
喉のそこまでこみ上げるものを強引に飲み込む。酸っぱい味に身を震わせるけれど。直ぐに、視線を動かして……。
「……あった、転移ポート!」
お目当ての物を見つけて、ポートの上に流を寝かせてデバイスに収納していたコートを取り出してそれを被せる。既に息も絶え絶えになって、意識も朦朧としている。
無理も無い……魔力がない状態で銃弾で二発も撃ち抜かれているんだから。何時もだったらデバイスが止血したりするけど、今はそれすらなく、私がそれを請け負ってる状態だ。
それでも私程度ではちょっと止血できてる程度。だが、治療している時間もない。
私一人だけなら、あいつを撒いて撤退することも、もしかしたらあり得るかもしれないが……負傷した流を連れてとなると、それは不可能だ。
だから転移ポートで脱出を考えているんだけど……。
「最っ……悪!」
思わずコンソールを殴りつけてしまう。そこの機材が初期化されてるから予想はしていた。だが、こちらは違う。管理局の部隊直通は出来ないようになっている。ざっと見ただけでも無人世界にのみ繋がっている。
これが意味することはただ一つ。逃げても意味がない。仮に向こうに転移して、向こうのポートを使用したとしても受信側が許可していないため、管理局の支部へ繋がったりはしな
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