暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第54話 PM20:42.
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たのではないか? と。そして、それで助けたのが……今私達を追っている人。

 私もよくやることだ。問題の深い場所で間違えたと思って、長い時間かけて調べて、実は初期の時点で間違えてたから全て歪んでしまったことなんてよくあることだ。

 灯台下暗し……という事になるんだろう。実際に流の体は魔力があれば驚異的な回復力を持っている。それも死にかければ死にかけるほど回復が早くなるという物だ。

 遺跡であったあの人から流に渡されたロザリオと、私に渡されたロザリオのデザインは酷似している。だから、これは私の博打だ。
 いった先で流を救ってくれるかどうか、大きな賭けなんだ。

 ゆっくりと抱きしめてた腕を緩めて。流を寝かせる。

 立ち上がって、流を見下ろすと。不安そうに私を見上げているのが、置いていく様な気がして、直ぐにでも抱き起こしたい、叶うなら側にいてあげたい。だけど、それは敵わない。

 5発目の銃声が聞こえる。ハッキリと空気が震える感覚が伝わる。もう扉の側にいるんだろう。

 ゆっくりと背を向けて転移ポートから降りると、後ろで小さな悲鳴が聞こえる。それを無視して足を進めて……デバイスを展開して命じた。

「指定座標にクリスタルケージ発動」

『Crystal Cage Set.』

 流の囲う様に半透明な四角錐の檻を展開する。実はこの魔法割りと便利だからちょっと追加効果を入れてるんだよね。それは単純に、音を吸収するように作った事。外からの音は聞こえるのに、中の音は聞こえない、潜入用にもなりえる代物に術式を改造した。
 まぁ、ちょっとリソースを食うけど、発動した後はもう求められないから案外使い勝手がいいのよね……。緊急用のシェルターにもなるし、さ。

 扉の前まで来てドアノブに手をかけてから、もう一度振り向いた。そして、驚く。

 倒れていたはずの流が、ポートの上で座ってゲージを弱々しくも叩いていることを。

 あぁ、あぁ……。傍に行きたい。傍に行って大丈夫だよって言ってあげたい。だけど、それはもう……無理なんだ。

 だから、私は涙が出そうなのを堪えて、必死に堪えて。流に向かって今できる最高の笑みを浮かべて――――

「また後でね」

 ガチャリとドアノブを回すと同時に。

「ブレード、オープン」

 杖の切先に魔力刃を展開、前へと突き出す。

 ガチリと何かにぶつかるが、気にしない。そのまま踏み込んで。

「少し私に付き合えよ!!」

「あら残念。カウントはあと1つ残っていたのに」

 ギルを、否。大剣型のデバイスで切先を受けられるが、ぶつかる勢いのままコイツとともに扉から離れる。

 ある程度距離を離そうと考えるけれど、。左腕にある銃口をコチラに向けられる。それを
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