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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百二十三話 人事刷新です。
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ね」
「自信・・・そうかもしれません。ですが、責務を伴わない自信ではない」
その一言がイルーナの胸を貫いた。ラインハルトは単なる自信家ではない。ともすれば迷いそうになる極限の状況下にあっても彼の思考判断はクリアであり、一点の曇りもない状態から常に最善手を選ぼうと努力している。その背後には何十億、何百億の人命があるからだ。
「・・・私の短慮だったかもしれないわね」
「イルーナ姉上が敢えてフロイレイン・フィオーナと同じように限界をお迎えになったのであれば、私としても止め立てはしません。しかし、結論を出す前によく考えてみてほしいのです」
イルーナは、その場でそれ以上の結論は出さなかった。出せなかったのである。
* * * * *
2日後――。
「俺が、別働部隊の総司令官だと!?」
スキールニル艦橋で、ルッツがオウム返しに副司令官のウェーラーに尋ねる。
「閣下、既にローエングラム公を始めとする主要提督が残らずご賛同くださり、先ほどの御前会議においても既にその旨表決され、さらに帝都オーディンの軍務省を経由して皇帝陛下のご了承もあったという事です」
「しかし・・・!!フロイレイン・フィオーナはどうなるのだ!?」
「この発案は他ならぬフロイレイン・フィオーナのものであると伺っております」
実際は違うのであるが、フィオーナはこの話を聞いたときに「ルッツ提督ならば大丈夫です。流石はラインハルトと教官ですね」と即答したので実質はほぼ変わらない。
「閣下、既にイゼルローン要塞にて諸提督方がお待ちになっていらっしゃいます。直ちにシャトルにお乗りくださいますよう」
「待て、それはあまりにも――。」
急ではないか、というルッツの言葉は、彼を連行する幕僚たちに黙殺された。
「俺が遠征軍総司令官になるという事は、その、色々な意味で不可能ではないか?」
イゼルローン要塞に到着し、フィオーナ以下諸提督たちの出迎えを受けたルッツは開口一番そう言った。
「何故そう思うのよ?」
ティアナが聞き返す。
「何故・・・・お前がそう言うのか?」
「適材適所よ。フィオが結局総司令官にむかなかったんだもの。だとしたら別の人を据えなくちゃいけないのは当然のことじゃない?」
「それは俺が総司令官の席に着く理由にはなっていないのだが・・・・」
「ローエングラム公直々の推薦なのだぞ。それで充分とは思わないのか?」
バイエルン候エーバルトが言う。
「それは、そうなのだが――」
「ルッツ提督、あの・・・・」
ためらいがちにフィオーナが口を開いた。
「私が、この場で提督の是非についてどうこう言う資格がないのはわかっています。けれど・・・これだけは言わせてください」
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