暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第49話 トラブル発生
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 首だけあげて大丈夫と言い切る前に、身体から、ピシッピシッと乾いたような音が響いた。同時に割り箸を数本まとめてへし折るような音や、セメントに罅が入るような音が俺の中から聞こえる。
 それも、お互いに。
 痛いわけでもないのに声が出ない。それでもなんとか絞り出して目の前が真っ白に染まった。
 
 
――sideフェイト――
 
 私の下に居る響が苦しそうにしている。私も体の中から乾いた音が聞こえる。それは響の中からもだ。
 苦しそうにしているのもつかの間、閃光が煌めいたと思えば。
 
「……へ?」

 だぶだぶになった和服とインナーの中で黒髪の子供がいた。長い黒髪。細い眉毛。白い卵型の頬は、今では若干赤く桜色になっている。
 でも、意識が無いらしく、目は閉じたままだ。
 
 なんで? どうして? と思うけれど……目の前が真っ白に染まった。
 
 すぐに収まったけれど……今のは一体?
 いや、その前に響をどうにかしないと。そう考えて手を伸ばすけど……ガントレットが外れていることに気づく。
 加えて、袖が余っているし、どう見ても……。
 
「……バルディッシュ」

[……Sir.]

「私……小さくなってない?」
 
[……Yes.]

 ……嘘でしょう? と考えたと同時に、目の前が……暗く……。 
 
 
 
 ――sideキャディ――
 
 ……寂しいわというのが一番強い。うちに務めていた子が、書き置きを残して、お店から去っていったしまったのだから。
 しかも今までのお給金を残して。気にしなくて良いと何度も言ったのに、あの子はそれを拒否して、住まわせてくれてるだけでありがたいですと。ずっとそう言っていた。
 たった数ヶ月だけというのに、こんなにも想うのはやっぱり何かある子なのね、と。
 普通だったら怒る筈なのに、私も甘くなってしまったのかしら?
 
 だけどまぁ、最後に頼まれた事を確認しに来たわけだけど……。
 
 此処は何だ? 隊長が調べると言っていた場所だと思うが……此処は明らかに妙だ。
 廃棄区画の場所よっては宿無しの人が住んでいるの知っているが、ここは奥深く人が住むには、地上まで遠すぎる。
 しかも……何か人体実験でもされたか? 変な転移ポートがあるが、データは回収できないだろう……って。
 
 違う違う。私の目的は2人程人が居るから、その人達の保護よ。黒髪と紫色の……あら?
 
 大きな広間に来たのだけれど……部屋には2人の子供が倒れてる。
 子供を連れた人がいるからと聞いては居たから、昔の格好と、身分証を持ってきたのに……これはどういうことかしら?
 しかも黒髪はともかく、金髪の子の持つ戦斧、これは確かハラオウン執務官のデバイス、バルディッシュ・アサ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ