暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第47話 迎撃と幸運と、報酬はメイド服で
[10/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。フェイトさんの一刀をかい潜った時。

 それさえできれば一刀を当てることが出来ると、二の太刀(・・・・)は要らないとずっと考えてきた。



 だが、実際はどうだ?



 いるじゃないか、俺と同じ。否、それ以上の人が!

 知覚強化を施しても、世界はゆるく動く、人の体も同じだ。所詮はゆっくり見えているだけだ。その知覚に動作は追いつかない。なのに、目の前の人はそれすらも超越して、俺の上を征く。
 恐らく、この先にこの人は居るんだろう。同じ場所に……いや、俺よか更に高みにこの人は居て、この白と黒の世界でも普通に動けているのだろう。
 こちらの反撃を許さないほどの連続攻撃。まともに受ければ衝撃を通すその技量。十文字の斬撃を放たれた時に気づいた。左右の刃が寸毫のズレもなく重なるように放つその一撃。受ければ死ぬと察知した。事実その攻撃のみ、大きく躱したにも関わらず、背後の壁に罅が入った。
 その躱した隙を逃すなんて甘いことは許さず、刀を鞘へと収め、コチラに突進してくる。迎撃しようと、切先を向け、右の刀で突く。

 が、それ以上の速度を持って、抜刀からの二刃の斬り抜け、更にコチラの知覚よりも早く背後を取られ更に二刃。文字通り寸分違わず同時に放たれたと錯覚するほどの4連の煌めき。

 ため息が出るほど、感服した……が。

 一端互いに距離を取る。目立った外傷はないものの、既に息は上がってるし、知覚強化を長いことしていたせいで、集中が切れそうになってる。実際にはまだ数分しか経っていないだろうが、強化中は何倍も時間が引き伸ばされているようにも感じる。

 対して向こうはそれほど消耗していない。それどころか、まだ上がある。抜いてた小太刀を鞘へと収め再び構えた。

「驚いた。背後で受けるとは」

「……ギリギリで、だ」

 花霞ではなく、腰に収めてたもう一本で受け止めたが、二撃受けただけで完全に砕け散った。それどころか。デバイスとしても破壊されている。もうこの一本は使えない。少なくともこの場では。

 しかし驚いた。俺()同じように斬撃を通す(・・)人がいるとは。

 歓喜で体が震える。心が躍る。優夜や煌と戦ってる時の様にビリビリと頭が痺れる! 

 で、あれば。

「貴方になら。見せても問題なさそうだ」

「?」

 両腰の刀に手を伸ばし、逆手でわずかに抜く。

 深く息を吐き、その機能を封印する。呼吸をすれば僅かな隙として、この人は突いてくる。自分と同等、否それ以上の境地に居るこの人相手にその隙は致命的すぎる。
 感覚を研ぎ澄ませる。狙うは二刀の一閃。幾千と重ねた一刀を。ただ斬り伏せるのみ。

 腰を落とし、再び知覚を極限まで引き上げる。何度目になるか分からないが、世界が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ