暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第47話 迎撃と幸運と、報酬はメイド服で
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よく見れば服装のあちこちが銃弾が当たったように破けたり、穴が開いている。それほどまでの激闘があったんだということが嫌でも分かる。

 だけど、ちょっと待って。この茶髪の子ってもしかして……。

「うっわ、流ボロボロだねー。怪我はない?」

「えぇ、なんとか。ロケット砲を持ち出されたので、制圧したんですが……なんとかなりました」

 呆気にとられてる皆を置いて、震離がメイドさん……いや、流の元へ駆け寄った。色々聞きたいことがあるんだけど、まず何よりも。

「……なのは。やっぱり流君って性別間違えてるよねぇ」

「気にしてるから言っちゃダメだよ?」

 お姉ちゃんと小声で話す。うん、私も今ほど似合ってると思ったもん。だけど、お父さんと忍さんは周囲を見渡して首を傾げてる。そして、おもむろに流の近くへいって。

「なぁ、流君? ここに恭也……いや、刀を持った男は来なかったかい?」

「? いえ。ここには誰も……少し前にフェイトさんが援護に来て、その後に皆さんが来ただけですよ」

「へ? 恭也さんも居るの? そんな気配感じなかったけれど?」

 不思議そうに二人してコテンと首を傾げてる。そんな様子を見て震離が血を吐いた。慌てたノエルさんが手当に回るけど……流が来てるメイド服って、月村家で使われてるメイド服だと気づいてちょっぴり和んでしまった。

 だけど、それじゃあお兄ちゃんは一体何処に? それに、フェイトちゃんと一緒に居るはずの響も何処に?

 なんて考えてる間に、お父さんと忍さんがそれぞれ周囲を見回りに行った。

 私達も中へと入ろうとしたその時。突然流が振り向いた。

「! 誰か戦ってます……でも、これって……あ!」

 そのまま地面を蹴って、空へと跳んで塀を超えていく。慌てて追いかけようとするけど。

「私が行ってくる!」

「……あ! そういうこと! ごめんなのは、私も行ってくる!」

 と、お姉ちゃんとフェイトちゃんが流を追いかけていった。誰か戦っているって……お兄ちゃんかも知れない、でも、それだと流が慌てた理由が分からな……あ、そういうことか。後で謝らないとなぁ……。
 そんな事を考えつつ、ノエルさんの案内で、私達は月村家の屋敷へと足を踏み入れた。


――side響――

 迫る白刃を逸し文字通り間一髪で流す。

 受け止めてはいけない。斬撃を通される。

 足を止めてはいけない。飛び道具で足を殺される。

 目を逸らしてはいけない。この人に斬られてしまう。

 何よりも、ただ何よりも。こんな所で会えるなんて考えてすらいなかった。

 身体強化を、知覚を極限まで強化すればこの世界には来られた。実際の切札。最後の奥の手。シグナムさんの拳を見切った時
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